ビジネス

会社員時代副業していた森永卓郎 今の会社員にネトオク推奨

経済評論家の森永卓郎氏は来る平成不況、ハイパーデフレに備え、「ハイパー節約」に励んでいる。森永氏がサラリーマンに節約の一環として、「副業」を推奨する。

* * *
積極的に節税をするのであれば、「副業」を持つことをお奨めする。私もサラリーマン時代にカメラマンを副業にしていたことがある。ある雑誌で新しいビジネスを紹介する記事を担当し、取材して写真を撮影し、ギャラを得ていた。

カメラマンを事業として行なうことで、趣味の出費だったカメラやパソコンなどの購入費や、移動の交通費、営業のための接待交際費、仕事場として使う自宅の家賃の一部などが、必要経費として計上できるようになる。私がなぜライターではなくカメラマンとして契約したかというと、カメラマンのほうが経費として認められる範囲が広いからである。

しかも、こういった事業所得にかかる税金は「総合課税」となり、副業の所得は本業の所得と合算して課税される形になる(株式配当や利子所得、退職所得などは「分離課税」)。本業と副業の収入全体にかかる経費として申告できるので、副業が赤字になると、副業にかかる税金がゼロになるだけでなく、本業の所得にかかる税金を減らすことにもなるのだ。

今の時代、ネットがあるおかげで、サラリーマンでも比較的簡単に副業を始めることができる。私も本当に儲かるのかどうかを確かめる実験としていくつかやってみた。

フリマなどでは、相場を知らない人がプレミアもののミニカーを激安で売りに出していることがある。そこで、フリマに足繁く通って買い漁り、ネットオークションで売ってみた。これは手間がかかるのが難点だが、実際に利益はそこそこ出た。アメリカと日本では人気のあるミニカーの車種が異なるので、渡米した友人女性に車種を指定して仕入れてもらった。これもネットオークションで売ったところ、利益が出ることを確認できた。

このようにネットオークションを利用して稼ぐことは、一般のサラリーマンにもハードルは高くはないだろう。

最近では、サラリーマンの傍ら、アフィリエイトやアパート経営を副業にしている人が増えているが、これらは成功するためには一定のノウハウが必要で、簡単に収入にはつながらないだろう。

税務署に副業を事業として認めてもらうには、年に数十万円程度の売り上げがあることが必要といわれる。単に、「1万円の収入が、1回だけあった」だけでは事業にはならない。だからこそ、きちんと続けて収入が得られるようにすることが必要だ。その点、オークションでは、得意分野の商品で、目利きさえできれば、儲け続けることは比較的簡単にできる。

※『サラリーマンのための安心税金読本』(小学館)より

関連記事

トピックス

「ラオ・シルク・レジデンス」を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
「華やかさと品の良さが絶妙」愛子さま、淡いラベンダーのワンピにピンクのボレロでフェミニンなコーデ
NEWSポストセブン
クマ被害で亡くなった笹崎勝巳さん(左・撮影/山口比佐夫、右・AFP=時事)
《笹崎勝巳レフェリー追悼》プロレス仲間たちと家族で送った葬儀「奥さんやお子さんも気丈に対応されていました」、クマ襲撃の現場となった温泉施設は営業再開
NEWSポストセブン
役者でタレントの山口良一さん
《笑福亭笑瓶さんらいなくなりリポーターが2人に激減》30年以上続く長寿番組『噂の!東京マガジン』存続危機を乗り越えた“楽屋会議”「全員でBSに行きましょう」
NEWSポストセブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《いろんな裏切りもありました…》前田健太投手の妻・早穂夫人が明かした「交渉に同席」、氷室京介、B’z松本孝弘の妻との華麗なる交友関係
NEWSポストセブン
高市早苗氏が首相に就任してから1ヶ月が経過した(時事通信フォト)
高市早苗首相への“女性からの厳しい指摘”に「女性の敵は女性なのか」の議論勃発 日本社会に色濃く残る男尊女卑の風潮が“女性同士の攻撃”に拍車をかける現実
女性セブン
役者でタレントの山口良一さんが今も築地本願寺を訪れる理由とは…?(事務所提供)
《笑福亭笑瓶さんの月命日に今も必ず墓参り》俳優・山口良一(70)が2年半、毎月22日に築地本願寺で眠る亡き親友に手を合わせる理由
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《1日で1000人以上と関係を持った》金髪美女インフルエンサーが予告した過激ファンサービス… “唾液の入った大量の小瓶”を配るプランも【オーストラリアで抗議活動】
NEWSポストセブン
日本全国でこれまでにない勢いでクマの出没が増えている
《猟友会にも寄せられるクレーム》罠にかかった凶暴なクマの映像に「歯や爪が悪くなってかわいそう」と…クレームに悩む高齢ベテランハンターの“嘆き”とは
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
六代目山口組が住吉会最高幹部との盃を「突然中止」か…暴力団や警察関係者に緊張が走った竹内照明若頭の不可解な「2度の稲川会電撃訪問」
NEWSポストセブン
警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン
温泉モデルとして混浴温泉を推しているしずかちゃん(左はイメージ/Getty Images)
「自然の一部になれる」温泉モデル・しずかちゃんが“混浴温泉”を残すべく活動を続ける理由「最初はカップルや夫婦で行くことをオススメします」
NEWSポストセブン