スポーツ

辰吉丈一郎 「もう一度世界王者になってベルト取る」宣言

 元WBCバンタム王者の辰吉丈一郎(41)は、現役続行中。そんな辰吉に「男の引き際」を聞いてみました。

 * * *
 なんじゃそれ。何でそんなこと訊くんよ。辞める気さらさらないんやからコメントに困るわ。

 ぼくは、もう一度世界王者になる。それは目標とかってレベルじゃないですよ。目標っていうと、そこを目指しているってだけの話。違うよ。絶対(ベルト)取る。

 大体、今まで引退を考えたことはないんです。考えてるんやったら、もう辞めてますよ。人間ってそういうもんじゃないですか。こっちを食べたい、あれを買いたいって迷っても、本能では答えはわかってる。迷った時点で自分の選択肢を薄々感じてるもんでしょう。

 だから『第二の人生はどうしますか』なんて質問をよくされるけど、それを考えてたらもうやってますよって答えてます。まったく考えてないからボクシングやってるんちゃいますか。

 なんで皆、第二の人生なんて考えるんやろうね。今やってることに集中してないんと違うんかな。

 誤解を招くかもしれないけど、ボクシングは趣味みたいなもんです。家族を養うためにやってるわけじゃない。自分が好きだから、やりたいからやる。変な話、趣味なら還暦までできるよね。もちろん好きといっても限界もあって、ボクシングの場合、体が動かなくなったらできない。

 でもぼくの場合、それは今じゃない。それを感じたらグローブを置くわ。

 そりゃ、40にもなれば、若い頃の身体とは勝手も変わってくるよ。若い頃は2時間練習すれば2キロぐらい落ちたけど、いまは同じ時間練習しても数百グラムしか減らない。でもそれを、僕は「老い」とは考えてへん。

 きつい練習に脳や身体が慣れてきてるんよ。全身の筋肉を使わなくても同じ動きができるようになった。それはむしろ成長といえると思う。

 楽しいですよ、ボクシング。ルールはとても簡単ですよね。へそから上、耳から前しか拳で打ってはだめ。なのに技術や駆け引き次第で弱いと思われてた者が勝ち、強そうな者が失神KOとかで負ける。だから深い。

 もちろん、現実的にぼくがリングにあがるのが難しいというのはわかってます。でも、だからこその挑戦。4度目のベルトは誰も取ったことない。ぼくは人が見たことがない景色が見たいんです。それは生きる衝動としてね。とにかく、早く試合がしたい。

※週刊ポスト2012年5月4・11日号

関連キーワード

トピックス

小林ひとみ
結婚したのは“事務所の社長”…元セクシー女優・小林ひとみ(62)が直面した“2児の子育て”と“実際の収入”「背に腹は代えられない」仕事と育児を両立した“怒涛の日々” 
NEWSポストセブン
松田聖子のものまねタレント・Seiko
《ステージ4の大腸がん公表》松田聖子のものまねタレント・Seikoが語った「“余命3か月”を過ぎた現在」…「子供がいたらどんなに良かっただろう」と語る“真意”
NEWSポストセブン
今年5月に芸能界を引退した西内まりや
《西内まりやの意外な現在…》芸能界引退に姉の裁判は「関係なかったのに」と惜しむ声 全SNS削除も、年内に目撃されていた「ファッションイベントでの姿」
NEWSポストセブン
(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
イギリス出身のお騒がせ女性インフルエンサーであるボニー・ブルー(AFP=時事)
《大胆オフショルの金髪美女が小瓶に唾液をたらり…》世界的お騒がせインフルエンサー(26)が来日する可能性は? ついに編み出した“遠隔ファンサ”の手法
NEWSポストセブン
日本各地に残る性器を祀る祭りを巡っている
《セクハラや研究能力の限界を感じたことも…》“性器崇拝” の“奇祭”を60回以上巡った女性研究者が「沼」に再び引きずり込まれるまで
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ手配犯・八田與一の母を直撃》「警察にはもう話したので…」“アクセルベタ踏み”で2人死傷から3年半、“女手ひとつで一生懸命育てた実母”が記者に語ったこと
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン