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「コンプガチャ違法なら訴訟続出のリスクも」アナリスト指摘

 ソーシャルゲームの普及で急成長してきたグリーとDeNA。ゲームを有利に進めるための「コンプリートガチャ」が問題視されたことについて、「規制の動きには、いわゆる“出る杭を打つ”という財界の意向が働いているのでは」(ある経済評論家)といぶかる声もある。

 それもこれもソーシャルゲーム市場が爆発的に伸びていることが大きい。矢野経済研究所によれば、2008年度に49億円にすぎなかったソーシャルゲーム市場は、2012年度には3400億円を突破する見込みだ。

 とりわけ「2強」は、ガチャなどの課金ビジネスが台頭してからは、絶好調が続く。球団まで手に入れたDeNAの2012年3月期決算は売上高が前期比29.3%増の1457億2900万円、営業利益が同13%増の634億1500万円と8期連続で過去最高を更新。グリーも2012年6月期は売上高1600億~1700億、営業利益は800億~900億で前期比約150%増という大幅な増収増益を見込む。

 なかでもゲーム事業は収益の8割を超える大きな柱である。ゲーム業界に詳しい楽天証券経済研究所のアナリスト・今中能夫氏は次のような分析をする。

「コンプガチャが規制されて高額利用者がいなくなると、売上高は3割、営業利益はグリーで4~5割、DeNAで2~3割程度吹き飛ぶのではないかと見られています」

 ゲーム課金事業に代わる新しい収益源について、グリーは「現段階では具体的に公表できません」、DeNAは「ガチャ系以外のコンテンツを強化していくつもりです」と回答するが、さらなる課題が浮上する可能性もある、と今中氏はいう。

「コンプガチャが正式に違法となった場合、利用者からの料金返還請求訴訟や株価下落で損害を被った株主から訴訟を起こされる可能性もあり、業績への影響と訴訟のダブルで経営が厳しくなるリスクも考慮しておくべきでしょう」

※週刊ポスト2012年6月8日号

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