昨年来の稚魚(シラスウナギ)の不漁に伴う価格高騰の影響で、各地のウナギ専門店は値上げを余儀なくされ、暖簾を下ろす店も出ている。そんな中、とうとうウナギ絡みの犯罪に手を染める者も出始めた。シラスウナギの密漁である。
種の保存・乱獲防止などの観点から、シラスウナギ漁には各自治体の首長が発行する免許「特別採捕許可書」が必要となり、漁期は12月~4月頃と決められている。違反した場合には6か月以下の懲役または10万円以下の罰金が科せられる。
その漁期を過ぎた5月に入ってから漁を行なっていたとして、最近、大阪、高知、三重など、相次いで密漁者が摘発されている。特に高知海上保安部に寄せられた違反者関連の通報は、昨年の5件に対し、今年は10件と倍増している。
「シラスウナギは“白いダイヤ”とも呼ばれている。密漁自体は、過去にも事例がありましたが、こんなに相場が跳ね上がったことはない。不況の影響もあるし、今年は件数が増えることが予想される」(高知県警関係者)
そのため各自治体では、警察などが手分けして見張りに当たっている。
「シラスウナギは夜に遡上するため、漁は夜間に行なわれる。河口付近で明かりをつけて、網で掬う方法です。そのため、季節外れの不審な光を見つけたら直ちに急行するが、こちらに気づかれるとバケツをひっくり返してしらばっくれたりして、現行犯で捕まえるのはなかなか難しいんです」(同前)
獲る側と取り締まる側、両者の間でイタチごっこが激化しているのだ。
※週刊ポスト2012年6月29日号
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