ライフ

Wi-Fiルータ実効速度 ポイントは「エリアと速度制限の有無」

 リアルな速さ――「リア速(はや)」をテーマにキャンペーンを展開中のUQ WiMAXが「無線通信競馬 第1回 Wi杯G1」と題したWeb CM動画を公開中。通信仕様別の速度を競馬に見立て、UQ WiMAXとLTEの実効速度を比較する作りなのだが、解説は「日刊競馬」の高橋光男さん、実況は競馬中継でお馴染みの杉本清アナウンサーという、本格的な布陣だ。

 かぶりものの馬が馬場に出てきたあたりからパロディ感が漂い始めるが、あくまでもマジメな声で淡々とツッコミを入れつつ展開する“競馬中継モード”は、音声のリアル感が高い分だけ、絵づらとのギャップがおもしろい。

 コミカルな展開に“ホントにリアル?”と思ってしまうかもしれないが、マーケティング会社イードが、全国19都道府県23都市で行われる祭り会場29か所で「次世代高速通信サービス実態評価」調査を実施。エリア別の実効速度において、「Xi」2か所、「EMOBILE LTE」3か所、「Softbank 4G」6か所に対し、「UQ WiMAX」が18か所で最高速度を出し、他の通信サービスよりも“リアルに速い”という結果であった。

 ノートPCの価格が手頃になったこともあって、仕事やプライベートでモバイルルータを使用する人は増えている。ノートパソコンの購入時割引に惹かれ、通信サービスについてはついオマケ的に契約しがちだが、どのサービスを選ぶかで利便性は大きく異なりそうだ。

 通信事情に詳しいジャーナリストの石川温氏は、同調査の結果から「通信可能面積」の差が読み取れるという。
「人口カバー率を高くするために、どのキャリアも政令指定都市など都市部を中心にエリアを広げています。後発であるLTE各社は、UQ WiMAXほどには対応エリアが広がっていないことがわかります。さらにUQ WiMAXはauと提携していることも、差をつけた要因でしょう。

 また、回線に対してユーザーが増えれば増えるほど、速度は遅くなります。幅の広い道路でも、たくさんの車が通ろうとすれば、渋滞して実際にはのろのろ運転になるのと同じです。速度が出なかったサービスは、通信帯域幅に対して、ユーザーが多く集中していると考えられます。

 WiMAXを提供しているUQ WiMAXは、ノートパソコンユーザーに向けてサービスを開始した経緯があり、大量データの通信に強いようです」

 カタログなどで通信速度として表示されているのは、「ベストエフォート」。つまり、最も良い状況で出る理論値の速度であって、実際に使う時の速度ではない。そして、実際の使い勝手を考える上で、もうひとつポイントになるのが「速度制限」だ。

「LTE各社は、一定量以上の通信をすると制限をかけ、通信の速度を落とすという契約になっています。UQ WiMAXは、速度制限はしないと言っているので、制限を気にせず使いやすいでしょう」(石川氏)

 例えばイー・モバイルの場合1日366MB、ドコモのXiは月7GBを超えると速度制限がかかってしまう。画質にもよるがYouTubeを10分ほど見ていたら366MBを超え、ガクンと速度が落ちてしまったというイー・モバイルユーザーの声もあった。

 こうした基本的なスペックに左右される面もあるが、自分の使っているPCとの相性や、よく使うエリアでの通信環境といった個別の使用条件も重要なポイント。各社のサービスも拡大し、機種も増えているので、自分の行動範囲や使い方を中心に見直してみるのもよさそうだ。

「ケータイがWi-Fiルータにもなって“テザリング”する端末も各社から登場するなど、モバイルルータが盛り上がっています。どれを選ぶが迷ったら、まずは自分が使っているケータイキャリアをチェックしてみるのもいいでしょう。

 費用を抑えるなら、ホームページなどでも紹介されているキャンペーンのほかにも、量販店ごとに価格に差がついていることがあるので、お店を回ってみて確認することも大切です」(石川氏)

関連キーワード

関連記事

トピックス

直面する新たな課題に宮内庁はどう対応するのか(写真/共同通信社)
《応募条件に「愛子さまが好きな方」》秋篠宮一家を批判する「皇室動画編集バイト」が求人サイトに多数掲載 直面する新しい課題に、宮内庁に求められる早急な対応
週刊ポスト
ポストシーズンに臨んでいる大谷翔平(写真/アフロ)
大谷翔平、ポストシーズンで自宅の“警戒レベル”が上昇中 有名選手の留守宅が狙われる強盗事件が続出 遠征時には警備員を増員、パトカーが出動するなど地元警察と連携 
女性セブン
「週刊文春」の報道により小泉進次郎(時事通信フォト)
《小泉進次郎にステマ疑惑、勝手に離党騒動…》「出馬を取りやめたほうがいい」永田町から噴出する“進次郎おろし”と、小泉陣営の“ズレた問題意識”「そもそも緩い党員制度に問題ある」
NEWSポストセブン
懲役5年が言い渡されたハッシー
《人気棋士ハッシーに懲役5年判決》何度も「殺してやる」と呟き…元妻が証言した“クワで襲われた一部始終”「今も殺される夢を見る」
NEWSポストセブン
江夏豊氏(左)、田淵幸一氏の「黄金バッテリー」対談
【江夏豊×田淵幸一「黄金バッテリー」対談】独走Vの藤川阪神について語り合う「1985年の日本一との違い」「短期決戦の戦い方」
週刊ポスト
浅香光代さんの稽古場に異変が…
《浅香光代さんの浅草豪邸から内縁夫(91)が姿を消して…》“ミッチー・サッチー騒動”発端となった稽古場が「オフィスルーム」に様変わりしていた
NEWSポストセブン
群馬県前橋市の小川晶市長(42)が部下とラブホテルに訪れていることがわかった(左/共同通信)
【前橋市長のモテすぎ素顔】「ドデカいタケノコもって笑顔ふりまく市長なんて他にいない」「彼女を誰が車で送るかで小競り合い」高齢者まで“メロメロ”にする小川市長の“魅力伝説”
NEWSポストセブン
関係者が語る真美子さんの「意外なドラテク」(getty image/共同通信)
《ポルシェを慣れた手つきで…》真美子さんが大谷翔平を隣に乗せて帰宅、「奥さんが運転というのは珍しい」関係者が語った“意外なドライビングテクニック”
NEWSポストセブン
部下の既婚男性と複数回にわたってラブホテルを訪れていた小川晶市長(写真/共同通信社)
《部下とラブホ通い》前橋市・小川晶市長、県議時代は“前橋の長澤まさみ”と呼ばれ人気 結婚にはまったく興味がなくても「親密なパートナーは常にいる」という素顔 
女性セブン
八田容疑者の祖母がNEWSポストセブンの取材に応じた(『大分県別府市大学生死亡ひき逃げ事件早期解決を願う会』公式Xより)
《別府・ひき逃げ殺人の時効が消滅》「死ぬ間際まで與一を心配していました」重要指名手配犯・八田與一容疑者の“最大の味方”が逝去 祖母があらためて訴えた“事件の酌量”
NEWSポストセブン
男性部下と“ホテル密会”が報じられた前橋市の小川晶市長
「青空ジップラインからのラブホ」「ラブホからの灯籠流し」前橋・42歳女性市長、公務のスキマにラブホ利用の“過密スケジュール”
NEWSポストセブン
「ゼロ日」で59歳の男性と再婚したという坂口
《お相手は59歳会社員》坂口杏里、再婚は「ゼロ日」で…「ガルバの客として来てくれた」「専業主婦になりました」本人が語った「子供が欲しい」の真意
NEWSポストセブン