ビジネス

500倍のレバレッジトレードも可能な海外FX デメリットは?

 昨年から今年にかけて、数多くの大手外資系FX(外国為替証拠金取引)会社が続々と日本に上陸している。そのため、口座開設や入金手続きが行ないやすくなり、カスタマーサポートも受けやすくなった。

 しかし、既存の国内FX会社との差別化が難しくなり、海外FXならではの個性が失われつつあることも事実。そこで、海外FXに興味があるトレーダー、および、これまでその存在を知らなかったトレーダーに向けて、改めてその魅力と注意点を紹介しよう。

 海外FXの最大の特長は、国内のFX会社に対する規制を受けない点だ。その結果、さまざまなトレードをすることができる。

 まず、なんといってもレバレッジ倍率が大きく違う。国内FXは度重なる規制強化を受けて、個人口座のレバレッジは25倍。しかし、海外FXでは、個人口座であってもレバレッジ500倍までのトレードを可能としているところもある。

 次は、システムトレード、特に『メタトレーダー4(MT4)』が使いやすい点。最近でこそ、大手国内FXは『MT4』を取り扱うようになったが、『MT4』に不可欠の自動売買ソフト『エキスパートアドバイザー(EA)』は、海外FXの方が簡単に利用でき、利用可能な『EA』の種類も多い。システムトレードを使った、国内FXでは認められていないトレード手法を提供する海外FXもある。

 また、これはあまり知られていないが、実は、海外FXは口座への入金方法が多彩である。通常の現金による送金に加えて、ペイパル、ウェブマネーなどを利用した、いろいろな方法を選ぶことが可能だ。中でも、注目したいのは、クレジットカードによる入金。ネットショッピングをするのとまったく同じ要領で、カード決済は「ショッピング」扱いで入金をする(「キャッシング」ではないことに注意)。

 カードの請求は、他の買い物などのカード利用と同じく、カード支払いの締日に集計され、引き落とし日に登録口座から引き落とされる。このクレジットカード入金を利用すると、送金手数料がかからないので、コスト的にも有利だ。

 一方、海外FXにもデメリットは存在している。

 最初に思い浮かぶのは、口座開設を含めたさまざまな手続きやカスタマーサポートが、英語だけしかないのではないか、という不安だ。たしかに、海外FXの中には、サイトの表記やカスタマーサポートを英語でしか行なっていないところもあるが、最近は、複数の言語で行なっている業者も増えている。特に、大手の会社は、日本語サイトを開設し、日本語でのサポート対応をしているところが多い。そうした業者の中から選ぶ方が無難だろう。

 また、海外FXの魅力として、国内の規制を受けないことを挙げたが、裏を返せば、企業としての安全性がわかりにくい、ということにつながる。国内FXについては、日本の金融庁が具体的に自己資本比率などによる規制を義務付けており、定められた数値が達成できなくなると、厳しい取り締まりの対象となる。では、海外FXの安全性はどうチェックすればよいのだろうか。

 ひとつには、その会社が本拠地としている国の金融機関の監督省庁の認可を受けているかどうか。認可を受けている会社であれば、サイトには必ず明記されているはず。もちろん金融当局の認可を受けていても、必ずしも安全性が担保されるわけではない。それは、日本でも、認可されているFX業者が、何社も経営破綻を起こしていることを見れば明らかだろう。であるからこそ、認可さえされていないところは避けるべきだ。

 また、会社の資産と顧客の資産を分けて管理・保全しているかどうかも大事(「分別管理」と呼ばれる)。分別管理されていれば、万が一、その業者が破綻した時でも、預けた資産が戻ってくる可能性が高い。さらに、日本の預金保険のように、第三者機関が証拠金の安全性を保証してくれるようなところであれば、万全といえよう。

※マネーポスト2012年夏号

関連記事

トピックス

不倫報道の渦中にいる永野芽郁
《私が撮られてしまい…》永野芽郁がドラマ『キャスター』打ち上げで“自虐スピーチ”、自ら会場を和ませる一幕も【田中圭との不倫報道】
NEWSポストセブン
(SNSより)
「誰かが私を殺そうとしているかも…」SNS配信中に女性インフルエンサー撃たれる、性別を理由に殺害する“フェミサイド事件”か【メキシコ・ライバー殺害事件】
NEWSポストセブン
電撃引退を発表した西内まりや(時事通信)
電撃引退の西内まりや、直前の「地上波復帰CMオファー」も断っていた…「身内のトラブル」で身を引いた「強烈な覚悟」
NEWSポストセブン
女性2人組によるYouTubeチャンネル「びっちちゃん。」
《2人組YouTuber「びっちちゃん。」インタビュー》経験人数800人超え&100人超えでも“病まない”ワケ「依存心がないのって、たぶん自分のことが好きだから」
NEWSポストセブン
悠仁さまの大学進学で複雑な心境の紀子さま(撮影/JMPA)
悠仁さま、大学進学で変化する“親子の距離” 秋篠宮ご夫妻は筑波大学入学式を欠席、「9月の成年式を節目に子離れしなくては…」紀子さまは複雑な心境か
女性セブン
品川区にある碑文谷一家本部。ドアの側に掲示スペースがある
有名ヤクザ組織が再び“義憤文”「ストーカーを撲滅する覚悟」張り出した理由を直撃すると… 半年前には「闇バイト強盗に断固たる処置」で話題に
NEWSポストセブン
現在は5人がそれぞれの道を歩んでいる(撮影/小澤正朗)
《再集結で再注目》CHA-CHAが男性アイドル史に残した“もうひとつの伝説”「お笑いができるアイドル」の先駆者だった
NEWSポストセブン
『THE SECOND』総合演出の日置祐貴氏(撮影/山口京和)
【漫才賞レースTHE SECOND】第3回大会はフジテレビ問題の逆境で「開催中止の可能性もゼロではないと思っていた」 番組の総合演出が語る苦悩と番組への思い
NEWSポストセブン
永野芽郁の不倫騒動の行方は…
《『キャスター』打ち上げ、永野芽郁が参加》写真と動画撮影NGの厳戒態勢 田中圭との不倫騒動のなかで“決め込んだ覚悟”見せる
NEWSポストセブン
電撃の芸能界引退を発表した西内まりや(時事通信)
《西内まりやが電撃引退》身内にトラブルが発覚…モデルを務める姉のSNSに“不穏な異変”「一緒に映っている写真が…」
NEWSポストセブン
入院された上皇さまの付き添いをする美智子さま(2024年3月、長野県軽井沢町。撮影/JMPA)
美智子さま、入院された上皇さまのために連日300分近い長時間の付き添い 並大抵ではない“支える”という一念、雅子さまへと受け継がれる“一途な愛”
女性セブン
交際が伝えられていた元乃木坂46・白石麻衣(32)とtimelesz・菊池風磨(30)
《“結婚は5年封印”受け入れる献身》白石麻衣、菊池風磨の自宅マンションに「黒ずくめ変装」の通い愛、「子供好き」な本人が胸に秘めた思い
NEWSポストセブン