国内

元グラドルや美魔女候補の維新に「女性をバカにしてる」の声

 2005年の「小泉チルドレン」、2009年の「小沢ガールズ」と、選挙で“風”が吹くたびに大量当選する新人議員。今回の衆議院議員選挙でがぜん注目を浴びているのは、日本維新の会から出馬する「橋下ベイビーズ」の面々だ。

 例えば、橋下市長のお膝元・大阪7区――民主党の藤村修官房長官(63才)への対抗馬に、維新の会は新人の美容会社社員・上西小百合氏(29才)を擁立した。神戸女学院大学時代に天神まつりなどのキャンペーンガールを数々務めた彼女は、“美人刺客”として話題を呼んでいる。

「維新であれば必ずや日本を変えることができる!」

 上西氏は初の街頭演説で威勢よく叫び、維新はこの区を躍進の象徴と位置づけているようだ。

 上西氏を含め、日本維新の会は11月26日までに142人の候補者を発表。他にはどんな候補者がいるのか。在阪ジャーナリスト・吉富有治さんの話。

「候補者の顔ぶれは、ほとんどが維新政治塾出身です。橋下氏が塾長を務める維新政治塾は、今年初めに開講。選挙で勝てる“タマ”を全国からの応募で集め、育成してきました。塾生は、地方議員や元官僚、医師など、立派な経歴をもつ人も多いですね」

 候補者を選ぶうえでは、主に“2つの基準”を満たしているかどうかがチェックされるという。

「ひとつは、維新の政策を理解しているかどうか。さらに、お金があるかないかが重要。他の政党では、党公認候補には選挙費用が配られるのですが、お金がない維新はその逆。候補者は自腹で供託金を含む400万円を用意することになります」(吉富さん)

 公認候補のなかには、元グラドルの佐々木理江氏(30才・東京21区)や、スノーボードの元日本チャンピオンで、昨年の「国民的“美魔女”コンテスト」でファイナリストとなった海老澤由紀氏(38才・茨城1区)などの女性候補の名も。

 佐々木氏は出馬を表明すると同時に、「1才サバを読んでいた」ことをスポーツ紙などで告白。「美しすぎる候補」などの見出しが並んだ。

 海老澤氏は公式ホームページをつくり、早速、<フレッシュな新人によって、断固改革を進める覚悟>とアピール。

 しかし、外見やフレッシュさを前面に押し出すのはいいが、「問題は中身」とジャーナリストの横田由美子さんは指摘する。

「若さや外見の美しさを否定はしませんが、報道を見る限り、彼女たちがどういう意思をもって立候補したのかがまるっきり伝わってきません。上西さんは演説でも言葉によく詰まっていました。橋下さんが『愛嬌で許してください』とフォローしていましたが、『それで国政が務まるの?』というレベルです。

 もちろん女性議員はもっと増えるべきですが、『若くてキレイな女性候補なら勝てる』という党の方針があまりにも透けて見える。維新の候補は、“小沢ガールズ”のときよりもあからさまで、逆に女性をバカにしているのではないかとさえ思えます」

 維新の会の公認候補発表はこの後も続くと見られる。明確な意思のない話題先行の議員は、国政で実績を上げることなく消えていくことも多い。候補者が本当に国政の場にふさわしいかどうか、しっかり見極めたいものだ。

※女性セブン2012年12月13日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

元交際相手の白井秀征容疑者(本人SNS)のストーカーに悩まされていた岡崎彩咲陽さん(親族提供)
《川崎・ストーカー殺人》「悔しくて寝られない夜が何度も…」岡崎彩咲陽さんの兄弟が被告の厳罰求める“追悼ライブ”に500人が集結、兄は「俺の自慢の妹だな!愛してる」と涙
NEWSポストセブン
グラドルから本格派女優を目指す西本ヒカル
【ニコラス・ケイジと共演も】「目標は二階堂ふみ、沢尻エリカ」グラドルから本格派女優を目指す西本ヒカルの「すべてをさらけ出す覚悟」
週刊ポスト
阪神・藤川球児監督と、ヘッドコーチに就任した和田豊・元監督(時事通信フォト)
阪神・藤川球児監督 和田豊・元監督が「18歳年上のヘッドコーチ」就任の思惑と不安 几帳面さ、忠実さに評価の声も「何かあった時に責任を取る身代わりでは」の指摘も
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さん(時事通信フォト)
《ハワイで白黒ペアルック》「大谷翔平さんですか?」に真美子さんは“余裕の対応”…ファンが投稿した「ファミリーの仲睦まじい姿」
NEWSポストセブン
赤穂市民病院が公式に「医療過誤」だと認めている手術は一件のみ(写真/イメージマート)
「階段に突き落とされた」「試験の邪魔をされた」 漫画『脳外科医 竹田くん』のモデルになった赤穂市民病院医療過誤騒動に関係した執刀医と上司の医師の間で繰り広げられた“泥沼告訴合戦”
NEWSポストセブン
被害を受けたジュフリー氏、エプスタイン元被告(時事通信フォト、司法省(DOJ)より)
《女性の体に「ロリータ」の書き込み…》10代少女ら被害に…アメリカ史上最も“闇深い”人身売買事件、新たな写真が公開「手首に何かを巻きつける」「不気味に笑う男」【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン
2025年はMLBのワールドシリーズで優勝。WBCでも優勝して、真の“世界一”を目指す(写真/AFLO)
《WBCで大谷翔平の二刀流の可能性は?》元祖WBC戦士・宮本慎也氏が展望「球数を制限しつつマウンドに立ってくれる」、連覇の可能性は50%
女性セブン
「名球会ONK座談会」の印象的なやりとりを振り返る
〈2025年追悼・長嶋茂雄さん 〉「ONK(王・長嶋・金田)座談会」を再録 日本中を明るく照らした“ミスターの言葉”、監督就任中も本音を隠さなかった「野球への熱い想い」
週刊ポスト
12月3日期間限定のスケートパークでオープニングセレモニーに登場した本田望結
《むっちりサンタ姿で登場》10キロ減量を報告した本田望結、ピッタリ衣装を着用した後にクリスマスディナーを“絶景レストラン”で堪能
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん(時事通信フォト)
笹生優花、原英莉花らを育てたジャンボ尾崎さんが語っていた“成長の鉄則” 「最終目的が大きいほどいいわけでもない」
NEWSポストセブン
日高氏が「未成年女性アイドルを深夜に自宅呼び出し」していたことがわかった
《本誌スクープで年内活動辞退》「未成年アイドルを深夜自宅呼び出し」SKY-HIは「猛省しております」と回答していた【各テレビ局も検証を求める声】
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん
亡くなったジャンボ尾崎さんが生前語っていた“人生最後に見たい景色” 「オレのことはもういいんだよ…」
NEWSポストセブン