国内

「地震は始まったばかり。首都移転も考えなくては」と専門家

 東日本大震災から2年近くがすぎ、最近は、“三連動地震”や“首都圏直下型地震”といった名称もよく耳にするが、「そうはいっても、大きい地震はまだまだ先」と、内心では思っている人も多いのではなかろうか。

 しかし、立命館大学歴史都市防災研究センター教授の高橋学さんは、現在も非常に危険な状態が続いていると言う。

「何を根拠に安心しているのでしょうか。今は首都の移転も考えなくてはならないくらい非常に危険な状況なのです」

 地球の表層は、プレートと呼ばれる硬い岩盤でできている。そのプレートはゆっくりとした速度で移動し、プレート同士で押し合いを続けている。日本列島の付近にはプレートの境界が4つある。こんな場所は世界で日本周辺だけだとか。

「プレートの境界面で起きる海溝型地震は、一度起き始めると3年から10年以上続きます。東日本大震災を引き起こした東北地方・太平洋沖地震 は、北米プレート(北海道から関東の真下に位置する)が、跳ね上がった衝撃で発生したもの。この地震が起きるまで、日本列島の東側に位置する太平洋プレートは、北米プレートの下に、年間10cmほどの速度で潜り込んでいたんですが、地震発生以後、年間30cmの速さに変わったんです」(高橋さん)

 つまり、その速度が以前の3倍となり、移動しながら伸び続けているプレートはいずれちぎれるため、地震や津波が発生し、さらに火山の噴火にも影響するという。「地震は終焉したどころか、始まったばかりです」と高橋さんは警告する。

 地震考古学研究者で、独立行政法人産業技術総合研究所の寒川旭さんも、この時代の危険性を指摘する。

「今の日本は1000年に1度の地震の多い時代です。M7以上の地震がここ50年くらい東日本で頻発していて、最近では岩手・宮城内陸地震、そして東日本大震災がありました。

 東日本大震災は869年の貞観時代(平安時代前期)の地震と似ているといわれます。実はその約50年前から、現在と同じように東日本で地震が頻発していました。そして貞観地震が起きたあとは、西日本で地震が続き、9年後に関東南部、神奈川、東京あたりの首都圏で大きな地震が起きています。

 さらにその9年後に東海地震と南海地震がほぼ同時に起きています。もし、当時とよく似たストーリーをたどるとすれば、今後、西日本で内陸地震が起きながら、首都圏直下地震と南海トラフとの三連動地震が発生する可能性が高いのです」

※女性セブン2013年1月10・17日号

関連記事

トピックス

吉野家が異物混入を認め謝罪した(時事通信、右は吉野家提供)
《吉野家で異物混入》黄ばんだ“謎の白い物体”が湯呑みに付着、店員からは「湯呑みを取り上げられて…」運営元は事実を認めて「現物残っておらず原因特定に至らない」「衛生管理の徹底を実施する」と回答
NEWSポストセブン
大東さんが掃除をしていた王将本社ビル前の様子(写真/時事通信フォト
《「餃子の王将」社長射殺事件の初公判》無罪主張の田中幸雄被告は「大きなシノギもなかった」「陽気な性格」というエピソードも…「“決して”犯人ではありません」今後は黙秘貫くか
NEWSポストセブン
小磯の鼻を散策された上皇ご夫妻(2025年10月。読者提供)
美智子さまの大腿骨手術を担当した医師が収賄容疑で逮捕 家のローンは返済中、子供たちは私大医学部へ進学、それでもお金に困っている様子はなく…名医の隠された素顔
女性セブン
英放送局・BBCのスポーツキャスターであるエマ・ルイーズ・ジョーンズ(Instagramより)
《英・BBCキャスターの“穴のあいた恥ずかしい服”投稿》それでも「セクハラに毅然とした態度」で確固たる地位築く
NEWSポストセブン
北朝鮮の金正恩総書記(右)の後継候補とされる娘のジュエ氏(写真/朝鮮通信=時事)
北朝鮮・金正恩氏の後継候補である娘・ジュエ氏、漢字表記「主愛」が改名されている可能性を専門家が指摘 “革命の血統”の後継者として与えられる可能性が高い文字とは
週刊ポスト
箱わなによるクマ捕獲をためらうエリアも(時事通信フォト)
「箱わなで無差別に獲るなんて、クマの命を尊重しないやり方」北海道・知床で唱えられる“クマ保護”の主張 町によって価値観の違いも【揺れる現場ルポ】
週刊ポスト
火災発生後、室内から見たリアルな状況(FBより)
《やっと授かった乳児も犠牲に…》「“家”という名の煉獄に閉じ込められた」九死に一生を得た住民が回想する、絶望の光景【香港マンション火災】
NEWSポストセブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(右/読者提供)
【足立区11人死傷】「ドーンという音で3メートル吹き飛んだ」“ブレーキ痕なき事故”の生々しい目撃談、28歳被害女性は「とても、とても親切な人だった」と同居人語る
NEWSポストセブン
「アスレジャー」の服装でディズニーワールドを訪れた女性が物議に(時事通信フォト、TikTokより)
《米・ディズニーではトラブルに》公共の場で“タイトなレギンス”を普段使いする女性に賛否…“なぜ局部の形が丸見えな服を着るのか” 米セレブを中心にトレンド化する「アスレジャー」とは
NEWSポストセブン
「高市答弁」に関する大新聞の報じ方に疑問の声が噴出(時事通信フォト)
《消された「認定なら武力行使も」の文字》朝日新聞が高市首相答弁報道を“しれっと修正”疑惑 日中問題の火種になっても訂正記事を出さない姿勢に疑問噴出
週刊ポスト
ラオスへの公式訪問を終えた愛子さま(2025年11月、ラオス。撮影/横田紋子)
《愛子さまがラオスを訪問》熱心なご準備の成果が発揮された、国家主席への“とっさの回答” 自然体で飾らぬ姿は現地の人々の感動を呼んだ 
女性セブン
山上徹也被告(共同通信社)
「金の無心をする時にのみ連絡」「断ると腕にしがみついて…」山上徹也被告の妹が証言した“母へのリアルな感情”と“家庭への絶望”【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン