ライフ

伊勢神宮で20年に一度の“式年遷宮” 8年間をかけた道のり

 平成25年秋、神道にとって最大の大祭である伊勢神宮の式年遷宮が行なわれる。20年に一度、8年の歳月をかけ、延べ1万人もの人々が関わる一大事業だ。「第62回式年遷宮」へのこれまでの道のりを見てみよう。

■山口祭
(平成17年5月2日)
 遷宮の御造営にあたり、最初に執り行なわれる祭。御造営用材を伐採する御杣山の山口に坐す神を祭る。御杣山は時代により変遷があるが、古例のまま伊勢神宮の内宮は神路山、外宮は高倉山の山麓で行なわれる。

■御杣始祭(みそまはじめさい)
(平成17年6月3日)
 御用材となる檜を伐り出す山である御杣山での伐採作業開始を前に、御神体を納める「御樋代」の御料材を伐採する祭。皇大神宮・豊受大神宮の御料木が立つ祭場で安全を祈願し、「三ッ尾伐り」という古作法で御料木を切り倒す。

■御木曳行事(おひきぎょうじ)
(平成18年5月5日~、及び平成19年7月29日~)
 旧神領地の二見町御薗村の住民が2か月間にわたり御用材を両宮に曳き入れる行事。内宮の領民は木橇に御用材を積み、五十鈴川で「川曳き」を、外宮の領民は御木曳車で「陸曳き」を行なう。

■鎮地祭
(平成20年4月25日~5月2日)
 新宮を建てる神殿を建てる新御敷地で執り行なわれる最初の祭。御造営作業の安全を祈り、新宮の大宮地に坐す神を祀る。神職と物忌(神饌などを扱う童女)によって「刈り初め式」「穿ち初め式」が行なわれる。

■宇治橋渡始式(うじばしわたりはじめしき)
(平成21年11月3日)
 式年遷宮のたびに架け替えが行なわれる宇治橋。橋の守護神である饗土橋姫神社での祭に続き、古式の「渡り始め」が行なわれる。「渡女」を先頭に、全国から選ばれた三世代の夫婦らが新橋を渡って祝う。

■上棟祭(じょうとうさい)
(平成24年3月26、28日)
 正殿の棟木を上げる祭。正殿が古規通りの位置にあるかを測量する「丈量儀」に続いて大宮司以下が棟木から伸ばされた綱を引いて棟上げの所作を行なう。「千歳棟」などの掛け声とともに、屋上の小工が御棟木を木槌で打ち固める。

※週刊ポスト2013年1月1・11日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

中村芝翫の実家で、「別れた」はずのAさんの「誕生日会」が今年も開催された
「夜更けまで嬌声が…」中村芝翫、「別れた」愛人Aさんと“実家で誕生日パーティー”を開催…三田寛子をハラハラさせる「またくっついた疑惑」の実情
NEWSポストセブン
ロシアのプーチン大統領と面会した安倍昭恵夫人(時事通信/EPA=時事)
安倍昭恵夫人に「出馬待望論」が浮上するワケ 背景にある地元・山口と国政での「旧安倍派」の苦境
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《秘話》遠野なぎこさんの自宅に届いていた「たくさんのファンレター」元所属事務所の関係者はその光景に胸を痛め…45年の生涯を貫いた“信念”
週刊ポスト
政府備蓄米で作ったおにぎりを試食する江藤拓農林水産相(時事通信フォト)
《進次郎氏のほうが不評だった》江藤前農水相の地元で自民大敗の“本当の元凶”「小泉進次郎さんに比べたら、江藤さんの『コメ買ったことない』失言なんてかわいいもん」
週刊ポスト
出廷した水原被告(右は妻とともに住んでいたニューポートビーチの自宅)
水原一平の賭博スキャンダルを描くドラマが「実現間近」…大谷翔平サイドが恐れる「実名での映像化」、注目される「日本での公開可能性」
週刊ポスト
川崎、阿部、浅井、小林
女子ゴルフ「トリプルボギー不倫」に重大新局面 浅井咲希がレギュラーツアーに今季初出場で懸念される“ニアミス” 前年優勝者・川崎春花の出場判断にも注目集まる
NEWSポストセブン
6年ぶりに須崎御用邸を訪問された天皇ご一家(2025年8月、静岡県・下田市。撮影/JMPA)
天皇皇后両陛下と愛子さま、爽やかコーデの23年 6年ぶりの須崎御用邸はブルー&ホワイトの装い ご静養先の駅でのお姿から愛子さまのご成長をたどる 
女性セブン
「最高の総理」ランキング1位に選ばれた吉田茂氏(時事通信フォト)
《戦後80年》政治家・官僚・評論家が選ぶ「最高の総理」「最低の総理」ランキング 圧倒的に評価が高かったのは吉田茂氏、2位は田中角栄氏
週刊ポスト
コンサートでは歌唱当時の衣装、振り付けを再現
南野陽子デビュー40周年記念ツアー初日に密着 当時の衣装と振り付けを再現「初めて曲を聞いた当時の思い出を重ねながら見ていただけると嬉しいです」
週刊ポスト
”薬物密輸”の疑いで逮捕された君島かれん容疑者(本人SNSより)
《28歳ギャルダンサーに“ケタミン密輸”疑い》SNSフォロワー10万人超えの君島かれん容疑者が逮捕 吐露していた“過去の過ち”「ガンジャで捕まりたかったな…」
NEWSポストセブン
中居正広氏の近況は(時事通信フォト)
反論を続ける中居正広氏に“体調不良説” 関係者が「確認事項などで連絡してもなかなか反応が得られない」と明かす
週刊ポスト
スーパー「ライフ」製品が回収の騒動に発展(左は「ライフ」ホームページより、みぎはSNSより)
《全店舗で販売中止》「カビだらけで絶句…」スーパー「ライフ」自社ブランドのレトルトご飯「開封動画」が物議、本社が回答「念のため当該商品の販売を中止し、撤去いたしました」
NEWSポストセブン