国内

地方議員候補 職なき若者と暇な老人のハローワーク的と大前氏

 いわゆる“アベノミクス”で日本再生に挑む安倍晋三氏だが、課題は数多い。大前研一氏は、金持ちにカネを使わせること、公的部門のコストをドラマチックに削ることを挙げ、こう続ける。

 * * *
「マイナンバー制度」も新政権が最初に取り組むべき課題である。民主党政権が国会に提出した社会保障・税番号制度を導入するマイナンバー法案は廃案になったが、これは幸いだった。住基ネットをベースにした、あんないい加減な制度を導入したら、効果がないのにコストだけかかってしまうからである。

 では、どうすべきか? 最初に「行政コストを10分の1にする」という目標を掲げ、そのためには何をしなければならないか、逆算すべきである。そうすると、住民の安全・安心のために減らせない警察官、消防士、医師、看護師などを除く地方公務員は、10分の1以下に削らなければならないことがわかる。

 その方法は、行政の手続き業務をすべて電子化する「オールサイバーソサエティ」しかない。その時には、マイナンバーがパスポート、運転免許、健康保険、戸籍など、ありとあらゆるもののIDになり、すべての機能が1枚のICカードに収まってしまう。すでにシンガポールや韓国で実現していることなので、日本にできないわけがない。

 国会議員と地方議員の定数も半分以下にすべきである。とくに地方議員は、今や候補者の顔ぶれが職のない若者と暇を持て余している老人のハローワークのようになっているので、歳費は少なくとも10分の1にしてかまわないだろう。さらに、市区町村長は基本的にボランティア(無給)で務めるのが世界の先進国の常識である。

※週刊ポスト2013年1月1・11日号

関連記事

トピックス

【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
女性セブン
どんな演技も積極的にこなす吉高由里子
吉高由里子、魅惑的なシーンが多い『光る君へ』も気合十分 クランクアップ後に結婚か、その後“長いお休み”へ
女性セブン
『教場』では木村拓哉から演技指導を受けた堀田真由
【日曜劇場に出演中】堀田真由、『教場』では木村拓哉から細かい演技指導を受ける 珍しい光景にスタッフは驚き
週刊ポスト
《視聴者は好意的な評価》『ちびまる子ちゃん』『サンモニ』『笑点』…長寿番組の交代はなぜスムーズに受け入れられたのか?成否の鍵を握る“色”
《視聴者は好意的な評価》『ちびまる子ちゃん』『サンモニ』『笑点』…長寿番組の交代はなぜスムーズに受け入れられたのか?成否の鍵を握る“色”
NEWSポストセブン
わいせつな行為をしたとして罪に問われた牛見豊被告
《恐怖の第二診察室》心の病を抱える女性の局部に繰り返し異物を挿入、弄び続けたわいせつ精神科医のトンデモ言い分 【横浜地裁で初公判】
NEWSポストセブン
バドミントンの大会に出場されていた悠仁さま(写真/宮内庁提供)
《部活動に奮闘》悠仁さま、高校のバドミントン大会にご出場 黒ジャージー、黒スニーカーのスポーティーなお姿
女性セブン
日本、メジャーで活躍した松井秀喜氏(時事通信フォト)
【水原一平騒動も対照的】松井秀喜と全く違う「大谷翔平の生き方」結婚相手・真美子さんの公開や「通訳」をめぐる大きな違い
NEWSポストセブン
足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
各局が奪い合う演技派女優筆頭の松本まりか
『ミス・ターゲット』で地上波初主演の松本まりか メイクやスタイリングに一切の妥協なし、髪が燃えても台詞を続けるプロ根性
週刊ポスト
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン