国内

森永卓郎氏 安倍自民の憲法改正案は生活保護や年金削る狙い

 憲法改正を掲げた自民党の安倍晋三政権がスタートし、憲法改正について議論が盛り上がることが予想される。そこで自民党の憲法改正草案について識者の考えを聞いた。ここでは、経済アナリストの森永卓郎氏の意見を紹介する。

 * * *
 安倍自民党が提示した憲法改正草案の24条には、「家族は、互いに助け合わなければならない」という条文が追加されている。わざわざ憲法に書くようなことかと疑問をもつ内容だが、実はちゃんと意味がある。要するに、生活保護や年金などの社会保障を国に求めず、家族が面倒をみろと明言しているのだ。

 自民党は高校の無償化や高速道路の無料化、子ども手当(児童手当)の削減を検討しており、今後、家庭負担の大幅増が見込まれる。この改正案には、憲法を改正したら社会保障をバッサリ切る狙いが隠されている。

 安倍首相がやろうとしているのは、小さな政府を目指す小泉構造改革路線の継承である。

 実は小泉元首相も安倍氏と同様に、就任当初は金融緩和を実施していた。一時的に景気を浮揚させて国民の支持を取り付け、財政のパイを大きくした後に、「痛みに耐えろ」と財政構造改革に突き進んだ。その結果、貧富格差が拡大したのだ。

 安倍首相が力点を置いている景気拡大という名のバラマキは、その後にやってくる厳しい冬の時代を受け入れさせるための撒餌なのである。

※週刊ポスト2013年1月25日号

関連記事

トピックス

真剣交際していることがわかった斉藤ちはると姫野和樹(各写真は本人のインスタグラムより)
《匂わせインスタ連続投稿》テレ朝・斎藤ちはるアナ、“姫野和樹となら世間に知られてもいい”の真剣愛「彼のレクサス運転」「お揃いヴィトンのブレスレット」
NEWSポストセブン
破局した大倉忠義と広瀬アリス
《スクープ》広瀬アリスと大倉忠義が破局!2年交際も「仕事が順調すぎて」すれ違い、アリスはすでに引っ越し
女性セブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
優勝11回を果たした曙太郎さん(時事通信フォト)
故・曙太郎さん 史上初の外国出身横綱が角界を去った真相 「結婚で生じた後援会との亀裂」と「“高砂”襲名案への猛反対」
週刊ポスト
伊藤沙莉は商店街でも顔を知られた人物だったという(写真/AFP=時事)
【芸歴20年で掴んだ朝ドラ主演】伊藤沙莉、不遇のバイト時代に都内商店街で見せていた“苦悩の表情”と、そこで覚えた“大人の味”
週刊ポスト
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
韓国2泊3日プチ整形&エステ旅をレポート
【韓国2泊3日プチ整形&エステ旅】54才主婦が体験「たるみ、しわ、ほうれい線」肌トラブルは解消されたのか
女性セブン