国内

広島遺棄事件の主犯格少女 ゲーセンで1万円豪遊し飲酒した

 広島県呉市で起きた、16才の少女らによる死体遺棄事件は、無職・無就学の彼女たちが形成した、いびつな人間関係が背景にあった──。

〈A子とドンキ行ってー、プリクラ撮ってー 車で語りんしながら送ってもらった☆A子ありがとねー 大好きよ〉

 黒瀬恵利華さん(享年16)が、広島県呉市の山中で変わり果てた姿で発見されたのは、彼女がブログでこう綴ったわずか2か月後のことだった。

 7月12日、主犯格と見られるA子(16才)が母親に伴われて広島東署に出頭。当初は「1人でやった」と供述していたが、捜査を進めるなか、A子の遊び仲間6人が次々に逮捕された。そのなかにはLINEだけでつながり、事件当日まで恵利華さんともA子とも面識がなかった少女も2人含まれていた。

 仲間内でもとりわけ仲がよく、親友と呼び合っていたA子と恵利華さん。2人が仲良くなったきっかけは、恵利華さんが通っていた高等専修学校でいじめに遭い、不登校になったことだった。

 身体の悪い母親の肩を抱いて病院に連れて行くような、優しい子だったという恵利華さんは、やがてA子と一緒に行動し、家に帰らないようになる。A子の友人が借りる家賃4.2万円のワンルームマンションで、仲間たちとともに過ごすことが増えていったからだ。

「A子たちは年齢を偽って派遣マッサージの仕事をして、月に100万円もの収入があったと聞いたことがある。そのお金で共同でマンションを借り、共犯で逮捕された少年たちも含めて、常時3~4人が入り浸っていた」(A子の友人)

 彼女たちはいつもサンダル履きに、ジャージーを着、一様に髪の毛を染めていたという。近所の人が声を潜めて語った。

「見るのは日中ではなく、いつも夜中3時半とか、朝方。てっきり20才前後かと思っていたけど、まだ16才だったとは…」

 狭苦しいたまり部屋で、彼女たちはどんな生活をしていたのだろう。学生でもなければ社会人でもない。そんな現実と疎外感が重くのしかかるなか、裏稼業に手を染めながら、そのあぶく銭で、将来が見えない憂さを紛らわせていたのかもしれない。少女たちを乗せたことがあるというタクシー運転手が、ため息まじりに話す。

「深夜に繁華街まで乗せることがたびたびあった。話を聞いていると、『ゲーセンで1万円すった』とか平気で言っていて、普通のサラリーマンよりもはるかに金遣いが荒い。自分の子供時代にはとても考えられない感覚です」

 前出の友人によれば、彼女たちはゲームセンターのほか、居酒屋やカラオケで遊ぶことが多かったという。大人びていた少女たちが、大人から飲酒をとがめられることはなかった。

※女性セブン2013年8月15日号

関連キーワード

トピックス

衝撃を与えた日本テレビ系列局元幹部の寄付金着服(時事通信フォト)
《24時間テレビ寄付金着服男の公判》「小遣いは月に6〜10万円」夫を庇った“妻の言い分”「発覚後、夫は一睡もできないパニックに…」
NEWSポストセブン
解散を発表したTOKIO
《国民に愛された『TOKIO』解散》現場騒然の「山口達也ブチギレ事件」、長瀬智也「ヤラセだらけの世界」意味深投稿が示唆する“メンバーの本当の関係”
NEWSポストセブン
漫画家の小林よしのり氏
小林よしのり氏、皇位継承問題に提言「皇室存続のためにはただちに皇室典範を改正し、愛子皇太子殿下の誕生を実現しなければならない」
週刊ポスト
教員ら10名ほどが集まって結成された”盗撮愛好家グループ”とは──(写真左:時事通信フォト)
〈機会があってうらやましいです〉教師約10人参加の“児童盗撮愛好家グループ”の“鬼畜なやりとり”、教育委員会は「(容疑者は)普通の先生」「こういった類いの不祥事は事前に認知が難しい」
NEWSポストセブン
警視庁を出る鈴木善貴容疑者=23日午前9時54分(右・Instagramより)
「はいオワター まじオワター」「給料全滅」 フジテレビ鈴木容疑者オンカジ賭博で逮捕、SNSで1000万円超の“借金地獄”を吐露《阿鼻叫喚の“裏アカ”投稿内容》
NEWSポストセブン
解散を発表したTOKIO(HPより)
「TOKIOを舐めるんじゃない!」電撃解散きっかけの国分太一が「どうしても許せなかった」プロとしての“プライド” ミスしたスタッフにもフォロー
NEWSポストセブン
大手芸能事務所の「研音」に移籍した宮野真守
《異例の”VIP待遇”》「マネージャー3名体制」「専用の送迎車」期待を背負い好スタート、新天地の宮野真守は“イケボ売り”から“ビジュアル推し”にシフトか
NEWSポストセブン
「最近、嬉しかったのが女性のファンの方が増えたことです」
渡邊渚さんが明かす初写真集『水平線』海外ロケの舞台裏「タイトルはこれからの未来への希望を込めてつけました」
NEWSポストセブン
4月12日の夜・広島県府中町の水分峡森林公園で殺害された里見誠さん(Xより)
《未成年強盗殺人》殺害された “ポルシェ愛好家の52歳エリート証券マン”と“出頭した18歳女”の接点とは「(事件)当日まで都内にいた」「“重要な約束”があったとしか思えない」
NEWSポストセブン
「父としての自覚」が芽生え始めた小室さん
「よろしかったらお名刺を…!」“1億円新居”ローン返済中の小室圭さん、晩餐会で精力的に振る舞った理由【眞子さんに見せるパパの背中】
NEWSポストセブン
多忙なスケジュールのブラジル公式訪問を終えられた佳子さま(時事通信フォト)
《体育会系の佳子さま》体調優れず予定取り止めも…ブラジル過酷日程を完遂した体力づくり「小中高とフィギュアスケート」「赤坂御用地でジョギング」
NEWSポストセブン
広島県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年6月、広島県。撮影/JMPA)
皇后雅子さま、広島ご訪問で見せたグレーのセットアップ 31年前の装いと共通する「祈りの品格」 
NEWSポストセブン