国内

集中豪雨時に自動車は危険なことも 長靴を履いてはいけない

 気象庁が「数十年に1度」と発表するほど、日本各地で記録的な豪雨が続いている。

 7月28日未明から山口県と島根県を襲った集中豪雨では、山口県萩市や島根県津和野町などで、1時間に100mm超と、それぞれ観測史上最多の雨量を記録。土砂崩れや河川の氾濫で交通網が寸断され、両県合わせて計575人が孤立状態となった。

 迫りくる豪雨にどう対処すべきか。防災システム研究所所長の山村武彦氏に聞いた。

「今回の山口や島根レベルの集中豪雨の場合は、床上浸水するケースも多いと思います。水深が40~50cmに達すると強力な水圧がかかり、ドアが開けられなくなります。なので、浸水しそうなほどの激しい雨の場合は、家に留まらず、すぐにでも屋外に避難しましょう」

 その場合は、遠くの避難所に行くよりも、浸水していない近隣の家の2階以上に避難すれば安全だという。一方で自宅近くに大きな河川があり、氾濫や洪水で家が流される恐れがある場合は、高台や鉄筋コンクリート造りの3階以上を目指すのが良い。

 ただし、避難時には大きな注意点がある。

「それは、車です。1時間あたり20mm以上の降雨量の場合、車のワイパーの効果がなくなる上、冠水した道路を走るとブレーキがきかなくなる恐れがあります。低地の立体交差道路などに入って、そこが冠水して身動きが取れなくなるケースも多く、集中豪雨のときに車で避難するのは非常に危険なんです」(前出・山村氏)

 冠水道路は歩いて移動する際も、死に至る危険がたくさんある。溢れた雨水でマンホールが浮き上がり、そこに落下する事例があり、また、側溝も同じように、足を踏み外して落ちる危険がある。

 歩いて避難する時は傘や長めの棒を持って地面を探りながら進むのが良いという。

「その際、長靴は避けましょう。水や泥が入ると動きづらくなるので、紐をきつく縛ることができる運動靴で逃げましょう」(前出・山村氏)

※女性セブン2013年8月15日号

関連キーワード

トピックス

和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
「プラトニックな関係ならいいよ」和久井被告(52)が告白したキャバクラ経営被害女性からの“返答” 月収20〜30万円、実家暮らしの被告人が「結婚を疑わなかった理由」【新宿タワマン殺人・公判】
NEWSポストセブン
松竹芸能所属時のよゐこ宣材写真(事務所HPより)
《「よゐこ」の現在》濱口優は独立後『ノンストップ!』レギュラー終了でYouTubeにシフト…事務所残留の有野晋哉は地上波で新番組スタート
NEWSポストセブン
山下市郎容疑者(41)はなぜ凶行に走ったのか。その背景には男の”暴力性”や”執着心”があった
「あいつは俺の推し。あんな女、ほかにはいない」山下市郎容疑者の被害者への“ガチ恋”が強烈な殺意に変わった背景〈キレ癖、暴力性、執着心〉【浜松市ガールズバー刺殺】
NEWSポストセブン
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
「意識が朦朧とした女性が『STOP(やめて)』と抵抗して…」陪審員が涙した“英国史上最悪のレイプ犯の証拠動画”の存在《中国人留学生被告に終身刑言い渡し》
NEWSポストセブン
犯人の顔はなぜ危険人物に見えるのか(写真提供/イメージマート)
元刑事が語る“被疑者の顔” 「殺人事件を起こした犯人は”独特の目“をしているからすぐにわかる」その顔つきが変わる瞬間
NEWSポストセブン
早朝のJR埼京線で事件は起きた(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」に切実訴え》早朝のJR埼京線で「痴漢なんてやっていません」一貫して否認する依頼者…警察官が冷たく言い放った一言
NEWSポストセブン
降谷健志の不倫離婚から1年半
《降谷健志の不倫離婚から1年半の現在》MEGUMIが「古谷姓」を名乗り続ける理由、「役者の仕事が無く悩んでいた時期に…」グラドルからブルーリボン女優への転身
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《前所属事務所代表も困惑》遠野なぎこの安否がわからない…「親族にも電話が繋がらない」「警察から連絡はない」遺体が発見された部屋は「近いうちに特殊清掃が入る予定」
NEWSポストセブン
放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、さまざまな障壁を乗り越えてきた女性たちについて綴る
《佐々木希が渡部建の騒動への思いをストレートに吐露》安達祐実、梅宮アンナ、加藤綾菜…いろいろあっても流されず、自分で選択してきた女性たちの強さ
女性セブン
(イメージ、GFdays/イメージマート)
《「歌舞伎町弁護士」が見た恐怖事例》「1億5000万円を食い物に」地主の息子がガールズバーで盛られた「睡眠薬入りカクテル」
NEWSポストセブン