芸能

転落死した藤圭子さん「家族から孤立していた」との証言も

 22日朝、東京・新宿区の高層マンション前の路上で頭を強く打った状態で亡くなっているのが発見された歌手の藤圭子さん(享年62)。飛び降り自殺とみられ調べが進んでいるが、遺書は見つかっておらず、詳しい経緯はまだ不明。藤さんは、過去には、米ニューヨークのJFK国際空港で、現金42万ドルの大金を押収されたことも。当時、元夫で音楽プロデューサーの宇多田照實氏(65才)やひとり娘の宇多田ヒカル(30才)への不信感を語っていたという。(女性セブン2006年11月2日号より)

 * * *
 ニューヨークのJFK国際空港で押収された現金が約42万ドル、日本円にしておよそ5000万円(当時)。藤圭子はそれを手荷物に入れて持ち歩いていた。事件が発覚してから3週間以上たったが、藤はこの不可解事件について、自分の口ではいまだにきちんとした説明をしていない。

 実はそんな彼女が、事件後の10月初旬にひっそりと日本に帰国していた。彼女に会った知人のひとりがこう語る。

「今回の件に関して、藤さんは“JFKの職員はおかしい。私は世界各国を大量の現金を持って回っているけれども、どこの空港でもこんな目にあったことはない”といっていましたね」

 そんな藤の憤りの一方で今回の事件では、押収品の中に他人名義の小切手も一緒に含まれていたことが明らかになっている。その名義人は、以前藤のアシスタントを務めていたというA氏。ニューヨークの捜査関係者がいう。

「彼は2005年に藤とオーストラリアに旅行に行った際、多額の現金を所持していたため、通貨法違反で現地当局に逮捕されているんです」

 藤にとっては、現金をめぐるトラブルは今回の件が初めてというわけではなかったようなのである。それはともかく前出の藤の知人によれば今回の事件に関して、藤が強く訴えたのは家族への不信だったという。

「藤さんは“今回の件はすべて家族のせいだ”というんです。“旦那も冷たいし、家族とも疎遠になって、ほとんど一緒にいない。寂しいし、ほかにもいろいろあって人間不信になっている。だから現金を持って、好きなギャンブルをして歩いている”と、切々と訴えるんですよ」

 ギャンブル放浪の日々、その原因は家族という藤。また、今回の来日時に藤に会った芸能関係者は、崩壊のきっかけについてこう聞いたという。

「娘のヒカルが4年前に紀里谷さん(紀里谷和明氏・写真家、映画監督)と結婚するときに、ヒカルの個人事務所の役員を外れてほしいと家族に迫られたそうなんです。結局、役員は外れなかったそうですが、“家族からそんなこといわれると思わなかった。それから人間が信じられなくなった”といっていました」

 つまり、“断絶”は宇多田ヒカルが結婚した4年前から始まっていたというのだ。そして藤はその娘・ヒカルについて、感情を抑えきれない様子でこう続けたという。

「ときには少し涙ぐむ様子で“ヒカルは冷たい”と何度も何度もいっていました。家族からもう完全に孤立しているという感じでした」(前出・芸能関係者)

 かつては仲の良いおしどり親子といわれた藤と宇多田。1998年、宇多田が15才で天才シンガーとして大ブレイクしたとき、藤はこう語っている。

≪最近は宇多田ヒカルの母親といわれています。それがすごくうれしいんです≫

 藤の恩師で作詩・作曲家の石坂まさを氏はこういう。

「デビュー直前のことです。『ヒカルは天才だから、歌を聞いてくれ』っていうんで、青山のホテルで純ちゃん(藤圭子の本名)とヒカルくんに会ったんだよ。ほんとにふたりは仲が良くて、純ちゃんは常々、ヒカルくんのことを『天才だ、天才だ』といっていたんだけどねえ…」

 夫とも別居しているという藤は娘をとても頼りにしていたようだ。それだけに娘との距離ができてしまったことがこたえているのだろう。

「藤さんは“いまは現金がいちばん信用できる。家族が冷たいから現金を持ってギャンブルに歩くのよ”と寂しそうに何度も話していました」(前出・芸能関係者)

関連記事

トピックス

大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
「What's up? Coachella!」約7分間、圧巻のパフォーマンスで観客を魅了(写真/GettyImages)
Number_iが世界最大級の野外フェス「コーチェラ」で海外初公演を実現 約7分間、圧巻のパフォーマンスで観客を魅了
女性セブン
《家族と歩んだ優しき元横綱》曙太郎さん、人生最大の転機は格闘家転身ではなく、結婚だった 今際の言葉は妻への「アイラブユー」
《家族と歩んだ優しき元横綱》曙太郎さん、人生最大の転機は格闘家転身ではなく、結婚だった 今際の言葉は妻への「アイラブユー」
女性セブン
天皇皇后両陛下、震災後2度目の石川県ご訪問 被災者に寄り添う温かいまなざしに涙を浮かべる住民も
天皇皇后両陛下、震災後2度目の石川県ご訪問 被災者に寄り添う温かいまなざしに涙を浮かべる住民も
女性セブン
今年の1月に50歳を迎えた高橋由美子
《高橋由美子が“抱えられて大泥酔”した歌舞伎町の夜》元正統派アイドルがしなだれ「はしご酒場放浪11時間」介抱する男
NEWSポストセブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
STAP細胞騒動から10年
【全文公開】STAP細胞騒動の小保方晴子さん、昨年ひそかに結婚していた お相手は同い年の「最大の理解者」
女性セブン
年商25億円の宮崎麗果さん。1台のパソコンからスタート。  きっかけはシングルマザーになって「この子達を食べさせなくちゃ」
年商25億円の宮崎麗果さん。1台のパソコンからスタート。 きっかけはシングルマザーになって「この子達を食べさせなくちゃ」
NEWSポストセブン
大谷翔平を待ち受ける試練(Getty Images)
【全文公開】大谷翔平、ハワイで計画する25億円リゾート別荘は“規格外” 不動産売買を目的とした会社「デコピン社」の役員欄には真美子さんの名前なし
女性セブン
逮捕された十枝内容疑者
《青森県七戸町で死体遺棄》愛車は「赤いチェイサー」逮捕の運送会社代表、親戚で愛人関係にある女性らと元従業員を……近隣住民が感じた「殺意」
NEWSポストセブン