芸能

岩崎宏美 一時「死にたい」と思ったが17年経て2人の子奪還

 それはよく晴れた7月のこと。東京下町のベイエリアにそびえる超高層マンションの入り口の脇を背に、母と息子は交互に写真を撮り合っていた。大きな声で笑い合いながら、ひと目を気にすることなく2人は何度も何度もシャッターを押した。それは岩崎宏美(54才)と息子だった。

 またある日は、その長男(23才)と次男(21才)を連れて、岩崎が近くのスーパーで夕飯の買い物をするシーンも目撃されていた。

 近所の住民がこう話す。

「岩崎さんがあのマンションに引っ越してきたのは4年ぐらい前かしら。旦那さんと再婚する少し前だったと思います。これまではご夫婦で暮らしていたみたいですが、この7月以降、息子さんたちの姿もよく見かけるようになったんです。宏美さんの旦那さんとも仲がいいみたいで、愛犬のミニチュアダックスフンドを息子さんたちと散歩させることもありますよ」(近所の住民)

 近所の住民が当たり前のように目にするようになった一家の姿。しかし、岩崎にとって、子供と一緒の日常生活を営むことは17年にも及ぶ悲願だった。

 岩崎が2人の息子の父親であるAさんと結婚したのは1988年のこと。有名財閥創始者の子孫でエリート商社マンでもあったAさんは、岩崎に家庭に入ることを望み、彼女は歌手を休業して、2人の子供の育児と家事に励んだ。

 しかし、結婚生活は長くは続かず、1995年に離婚となった。

 2人の子供の親権はAさんが、養育権は岩崎が持つことに。だが翌1996年、Aさんが再婚すると、妻と2人の子供たちは養子縁組し、彼女が新しい母親になってしまう。

「2人の息子は新しい母親と暮らすことになり、岩崎さんは養育権を奪われてしまう形になってしまいました。彼女は裁判を起こそうとも考えましたが、Aさんから“裁判を起こしている間は子供たちに会わせない”と告げられ、主張を取り下げたんです」(岩崎の知人)

 最愛の子供たちを手放さざるを得なかった岩崎は心療内科に通うほど追い詰められていった。子供たちが暮らすマンションの前を車で訪れては、灯りが消えるまでその前から動けない。そんな日が3日に1度はあったという。

「彼女は“もう私には何もない。死んだほうがいい”と真剣に思い詰めていました。当時、宏美さんの部屋は3階にあったのですが、カーテンを開けてしまうと発作的に窓から飛び降りてしまうかもしれないからと、カーテンを閉め切って生活をしていたそうです」(前出・知人)

 その後、Aさんは再婚相手と2人の子供を連れてメキシコに転勤。岩崎は子供たちの顔を見ることさえほとんど叶わなくなってしまう。

 そんな彼女を支えたのが、1998年に舞台『レ・ミゼラブル』で共演した現在の夫・今拓哉(44才)だった。今とつきあい始めてから、子供たちと会うときも今は同席した。

 2008年秋、岩崎は初めて自分のコンサートに子供たちを誘った。客席の2人の姿を見た岩崎は「夢ってかなうものだ」と幸せをかみしめながら歌ったという。

 2009年に今と再婚した岩崎。そして今年に入ると、2人の子供たちとの関係は大きく変わる。

「2人とも20才を過ぎて、ひとり暮らしをするようになり、自分で自分の生き方を決められるようになりました。これまで実の母親である岩崎さんにあまり会えなかったから寂しかったんでしょうね。今年に入ってからは、息子さんたちは岩崎さんのもとを頻繁に訪れてるみたいですよ。特に次男は夏頃からほとんど一緒に暮らしているみたいですね」(前出・知人)

※女性セブン2013年9月5日号

関連記事

トピックス

遠野なぎこ(Instagramより)
《愛するネコは無事発見》遠野なぎこが明かしていた「冷房嫌い」 夏でもヒートテックで「眠っている間に脱水症状」も 【遺体の身元確認中】
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
「佳子さまは大学院で学位取得」とブラジル大手通信社が“学歴デマ報道”  宮内庁は「全報道への対応は困難。訂正は求めていません」と回答
NEWSポストセブン
米田
「元祖二刀流」の米田哲也氏が大谷翔平の打撃を「乗っているよな」と評す 缶チューハイ万引き逮捕後初告白で「巨人に移籍していれば投手本塁打数は歴代1位だった」と語る
NEWSポストセブン
花田優一が語った福田典子アナへの“熱い愛”
《福田典子アナへの“熱い愛”を直撃》花田優一が語った新恋人との生活と再婚の可能性「お互いのリズムで足並みを揃えながら、寄り添って進んでいこうと思います」
週刊ポスト
麻辣湯を中心とした中国発の飲食チェーン『楊國福』で撮影された動画が物議を醸している(HP/Instagramより)
〈まさかスープに入れてないよね、、、〉人気の麻辣湯店『楊國福』で「厨房の床で牛骨叩き割り」動画が拡散、店舗オーナーが語った実情「当日、料理長がいなくて」
NEWSポストセブン
生成AIを用いた佳子さまの動画が拡散されている(時事通信フォト)
「佳子さまの水着姿」「佳子さまダンス」…拡散する生成AI“ディープフェイク”に宮内庁は「必要に応じて警察庁を始めとする関係省庁等と対応を行う」
NEWSポストセブン
まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト
50歳で「アンパンマン」を描き始めたやなせたかし氏(時事通信フォト)
《巨大なアンパンマン経済圏》累計市場規模は約6.6兆円…! スパイダーマンやバットマンより稼ぎ出す背景に「ミュージアム」の存在
NEWSポストセブン
保護者を裏切った森山勇二容疑者
盗撮逮捕教師“リーダー格”森山勇二容疑者在籍の小学校は名古屋市内で有数の「性教育推進校」だった 外部の団体に委託して『思春期セミナー』を開催
週刊ポスト
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 万引き逮捕の350勝投手が独占懺悔告白ほか
「週刊ポスト」本日発売! 万引き逮捕の350勝投手が独占懺悔告白ほか
NEWSポストセブン