女子アナの「勝ち組」「負け組」について語る長谷川豊氏
「世間では、テレビによく出ている女子アナが『勝ち組』、あまり画面で見かけないのが『負け組』と考えられがちですが、当の本人たちはそうは考えていないと僕は思います」
と語るのは、この春フジテレビを退社し、フリーアナウンサーに転じた長谷川豊氏。いったいどういうことだろうか。
「例えば、フジテレビには斉藤舞子アナという素晴らしいナレーション技術を持った女子アナがいます。活躍の場が、ナレーションなので、テレビで顔を見る機会はそんなにないのかもしれませんが、FNSアナウンス大賞のナレーション部門にも選ばれ、自分の実力をもっとも発揮できる現場で仕事ができている。こうした人はアナウンス室でも高く評価されますし、彼女は「勝ち組」といっていいと思います」
一方、女子アナランキングなどでトップを飾り、どの番組からも引っ張りだこのカトパンこと加藤綾子アナについては、こんな見方をしている。
「確かに、彼女が実力も人気も兼ね備えていることに疑いの余地はありません。しかし、問題は彼女の人気に上層部がすっかり頼りきってしまっている点です。 野球で例えれば、毎日ダルビッシュに完投させているような状況ですから、彼女がその働きに見合った対価を得られているかというと、とてもそんなことはないはずです」
加藤アナの人生からすると、「負け組」かもしれないということか。さらに、フジテレビの加藤アナ偏重は、もう一つの問題を孕んでいる。
「若手の山中章子、松村未央は伸び盛りなのにもかかわらず、局は『加藤、加藤』と彼女を重用するため、活躍の場が与えられていません。実力があるのに、それが発揮できない若手アナウンサーがいるのは確かです」
※週刊ポスト2013年9月20・27日号