ビジネス

リニア新幹線 ほぼ地中走行も窓にCGで地上の絶景見られるか

 2027年、東京~名古屋間にリニア中央新幹線が開通、品川駅から名古屋駅までを最速40分で結ぶ。ほぼ一直線になるようにルートが敷かれているため、全ルートの86%の区間が地下やトンネルの中になり、2000~3000メートル級の山々が連なる南アルプスを貫通するトンネルを掘らなければならない。

 運行区間のほとんどがこうして作られるトンネルだというが、一方で気になるのが時速500キロの車内から見える風景。しかし、高速走行による騒音対策から、地上を走行する際にもトンネル状の防音防災フードの中での走行が検討され、外を走るのは川の上を渡るときやほとんど人が住んでいないようなごく一部の区間に限られそうだという。

 だが、ガッカリするのはまだ早い。防音防災フードに窓を作るという案もある。そうすると、高速なので外の景色が『パラパラ漫画』のように見えることになる。

 また、これからの技術の進歩によって、2027年にはこうした問題が意外な形で解決することも考えられる。デジタルメディア評論家の麻倉怜士氏が語る。

「すでにルフトハンザ航空では、地上の景色が雲に覆われて見えない時でも、地上の景色をCG化して機内のディスプレイに流しています。同じように、リニア新幹線でも、窓をディスプレイとして利用することは将来的に可能になるはず。さらにはトンネル内では遮光化して映像などを流し、外に出た時には透明の本来の窓にするような技術も、2027年までには確実に実現しているはずです」

 14年後の技術があれば、トンネル内にいながらにして南アルプスの絶景を楽しむことも可能になるかもしれない。

※週刊ポスト2013年10月18日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

インタビュー中にアクシデントが発生した大谷翔平(写真/Getty Images)
《大谷翔平の上半身裸動画騒動》ロッカールームでのインタビューに映り込みリポーター大慌て 徹底して「服を脱がない」ブランディングへの強いこだわり 
女性セブン
映画『八日目の蝉』(2011)にて、新人俳優賞を受賞した渡邉このみさん
《ランドセルに画びょうが…》天才子役と呼ばれた渡邊このみ(18)が苦悩した“現実”と“非現実”の境界線 「サンタさんを信じている年齢なのに」
NEWSポストセブン
アーティスト活動を本格的にスタートした萌名さん
「二度とやらないと思っていた」河北彩伽が語った“引退の真相”と復帰後に見つけた“本当に成し遂げたい夢”
NEWSポストセブン
放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、小泉家について綴ります
《華麗なる小泉家》弟・進次郎氏はコメ劇場でワイドショーの主役、兄・孝太郎はテレビに出ずっぱり やっぱり「数字を持っている」プラチナファミリー
女性セブン
調子が上向く渋野日向子(時事通信フォト)
《渋野日向子が全米女子7位の快挙》悔し涙に見えた“完全復活への兆し” シブコは「メジャーだけ強い」のではなく「メジャーを獲ることに集中している」
週刊ポスト
1966年はビートルズの初来日、ウルトラマンの放送開始などが話題を呼んだ(時事通信フォト)
《2026年に“令和の丙午”来たる》「義母から『これだから“丙午生まれの女”は』と…」迷信に翻弄された“昭和の丙午生まれ”女性のリアルな60年
NEWSポストセブン
6月2日、新たに殺人と殺人未遂容疑がかけられた八田與一容疑者(28)
《別府ひき逃げ》重要指名手配犯・八田與一容疑者の親族が“沈黙の10秒間”の後に語ったこと…死亡した大学生の親は「私たちの戦いは終わりません」とコメント
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問される佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
《ブラジルへ公式訪問》佳子さま、ギリシャ訪問でもお召しになったコーラルピンクのスーツで出発 “お気に入り”はすっきり見せるフェミニンな一着
NEWSポストセブン
渡邊渚さんが性暴力問題について思いの丈を綴った(撮影/西條彰仁)
《渡邊渚さん独占手記》性暴力問題について思いの丈を綴る「被害者は永遠に救われることのない地獄を彷徨い続ける」
週刊ポスト
 6月3日に亡くなった「ミスタープロ野球」こと長嶋茂雄さん(時事通信フォト)
【追悼・長嶋茂雄さん】交際40日で婚約の“超スピード婚”も「ミスターらしい」 多くの国民が支持した「日本人が憧れる家族像」としての長嶋家 
女性セブン
母・佳代さんと小室圭さん
《眞子さん出産》“一卵性母子”と呼ばれた小室圭さんの母・佳代さんが「初孫を抱く日」 知人は「ふたりは一定の距離を保って接している」
NEWSポストセブン
PTSDについて大学で講義も行っている渡邊渚さん(本人提供)
渡邊渚さんが憤る“性暴力”問題「加害者は呼吸をするように嘘をつき、都合のいい解釈を繰り広げる」 性暴力と恋愛の区別すらできない加害者や擁護者への失望【独占手記】
週刊ポスト