古谷敏氏(左)と藤岡弘、氏による二大ヒーロー夢の初対談
2026年は『ウルトラマン』地上波放送60周年、『仮面ライダー』地上波放送55周年の節目の年となる。自叙伝『ウルトラマンになった男』でも知られる俳優でスーツアクターの古谷敏氏と、『仮面ライダー』の本郷猛役をつとめた藤岡弘、氏による、二大ヒーロー夢の初対談をお届けする。【全3回の第1回】
茶の間を魅了する怪獣とのアクション
藤岡:先輩、おめでとうございます。2026年は『ウルトラマン』地上波放送開始60周年!
古谷:いやいや、『仮面ライダー』も地上波放送55周年じゃないですか。
藤岡:実は『仮面ライダー』の放送開始直前に、先輩とはお目にかかっているんですよね。
古谷:藤岡さんの当時の事務所だったかな。僕が所用で訪ねた際、目が澄んだ青年がいて。挨拶を交わしたあと、高揚した面持ちで「今度、特撮のアクション作品に出演できるかもしれないんです」と、挨拶してくれたのを覚えていますよ。その作品が『仮面ライダー』だったんだね。
藤岡:あのときは緊張しました。なにせ『ウルトラマン』といえば、社会現象にもなった巨大ヒーロー作品でしたし。
古谷:リアルタイムで観てくれていたの?
藤岡:それが貧乏な役者の卵だったので、住んでいた四畳半のアパートの部屋には、テレビがなかったんです(笑)。それでも打ち合わせ場所などにあったテレビで、運よくウルトラマンの雄姿を観ることはできていました。それにしても、先輩は凄いです。巨大ヒーローの前例がない時代に、茶の間を魅了する怪獣とのアクションを繰り広げ、先駆者としての立場を確立させたわけですから。
古谷:藤岡さんも目を見張るアクションを魅せてくれていましたよね。初めて『仮面ライダー』を観たときに、これほどしなやかにヒーローを演じられる役者がいるんだ、と胸がざわつきました。そんな2人が……。
藤岡:気がつけば、60年と55年(笑)。
古谷:思うに、それぞれの生みの親が僕たちへ語りかけてくれた言葉が、ここまで導いてくれたんじゃないですか。
