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白髪とフケにまつわる通説の真偽 皮膚科専門医が解説する

 昔から、白髪を抜くと増えるのでそのままにしたほうがいいといわれているが、実際のところはどうなのだろうか。皮膚科専門医・五十棲(いおずみ)健さんが説明する。

「白髪の原因は、老化によってメラニン色素を作る能力が衰えるから。また、一度メラニン色素がなくなると、白髪が抜けても同じ毛穴からも白髪が生えてきます。つまり、白髪を抜いたからといって増えることはありません。でも、白髪を強引に抜くと、毛根を傷め新しい毛髪を生えさせる毛母細胞の活動を停止させてしまう危険性が。薄毛の原因になるので、白髪を抜くことはやめましょう」(五十棲さん)

 また、フケが増えるのは地肌が乾燥しているため。オイルでマッサージするといいという考え方があるが…。

「まず、フケ自体は新陳代謝の産物だということを理解してください。体の肌と同様、6週間で入れ替わりを繰り返し、肌のアカのようにはがれ落ちるものなんです。決してフケが出たから頭皮が傷んでいるということではなく、むしろ適度なフケはあっていいものなんです」(五十棲さん)

 肌が乾燥しやすい冬季にフケが増えるという人が多いことから、“乾燥”という部分に注目し、オイルマッサージがいいとされてきたが、実際は逆効果になりかねないという。

「頭皮には毛髪と皮脂腺が密生しているので、皮脂が付着してたまりやすい。そんな場所にオイルが滞ってしまうと、マラセチアという皮脂を好む微生物を増殖させ、かえってフケが増える原因になります」(五十棲さん)

 最大の予防は、頭部を清潔にすること。髪を洗うときは、まず湯でサッと汚れを落とし、充分に泡立てたシャンプーで丁寧に洗ってよくすすぎましょう。

※女性セブン2013年11月28日号

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