3月12日の国会論戦も、大きな物議を呼んだ。NHK経営委員の長谷川三千子氏が日本国憲法を批判していることについて、小西議員が「こういう方がこの世にいるのかと驚いた」と述べると、首相は「自分と考え方の違う人の存在を許さない、そうした狭量な考え方自体が私は極めて問題であろう、極めて危険なものを感じていると言わざるを得ない」と興奮気味に応戦した。

「私は『どういう思想の持ち主の方がいてもそれは思想、信条の自由だ』としたうえで、経営委員になるのはおかしいと問うたのに、総理は『自分と考えの違う人を許さない』と発言を捻じ曲げている。質疑全体を自分が有利なように取り繕おうとしている」(小西議員)

 小西議員の言動については、身内からも「やり過ぎ」との声が上がっている。しかも、安倍首相に「知っているか?」と問うた憲法学者の名前を自分で間違うなど、詰めの甘さも目立つ。だが、凪状態の国会で、彼だけが安倍首相とガチンコ勝負しようとしていることだけは間違いない。

「総理は追及されると、質疑者の人格攻撃を繰り返す性質がある。実は自分への質問でない時でも、座ってぶつぶつと文句を言っているんですが、ふだんテレビに映ることがない。そうした総理の実相を、今後も明らかにしていきます」

※週刊ポスト2014年4月4・11日号

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