「ワシは開幕戦だけでなく、試合開始の第1球はカーブと決めておった。ストレートで行こうとすると気負うだろう。いやが上にも昂ぶる気持ちを自分で抑え込むために、カーブを投げるんだ。ワシのカーブは腕が遅れてくるからちょうどいいからな」
また、金田氏にとってカーブは、「ストレートのキレを良くするための球」でもあった。
「ストレートを走らせるための元がカーブなんだ。カーブはフォームのバランスを整えるには最適だからな。真っ直ぐが走っていない時にカーブを投げれば、試合中にストレートが伸びるようになる。そうやって調子を整えていたんだよ」
※週刊ポスト2014年4月18日号