正しいオバサンのありようを鋭く分析するファッションプロデューサーの植松晃士さん。今回は女性の肌と髪について教えてくれました。
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新緑が目にも鮮やかな季節となりました。1年のうち、紫外線がもっとも強いのが5月から7月です。紫外線対策は万全ですか?
常々、申し上げていることですが、女性の目鼻立ちが、その人の印象を左右するのはせいぜい30代前半まで。その後、ものをいうのはズバリ、肌と髪です。
極端なことをいえば肌と髪さえ艶々で美しければ、かさかさに乾いた「元・美人」なんて、敵ではありません。美人さんって生まれ持ったお宝にあぐらをかいて、努力を怠っている人が多いんですよね。
どんなお宝だって、年とともに干からびるもの。オバさんは大逆転のチャンスですよ。
目指すべき「理想の肌」は時代とともに変化しますが、トレンドは「陶器肌」。陶器のようになめらかで艶やかで、透明感もポイントです。
陶器肌の反対といえば「土器肌」。素焼きだから毛穴は目立つし、艶も潤いもなくてざらざらのカラカラ。何千年も土に埋もれていた遺跡になら価値もあるけど、「生きた土器」は、いただけません。ドキッとしましたか?
土器のようなお肌で、これまた過去の遺物のようなチュニックを着ていたらそれこそ「埴輪」です。縄文時代ならおモテになったかもしれませんが平成の世では、痛々しいだけ。
それから年齢を重ねたご婦人の中には、大胆不敵にもスッピンで出歩くかたがいるようだけど、お化粧はもはやマナーのひとつ。ひとりで家にいるときも下着は着けているように、日焼け止め入りのベース兼ファンデーションくらいは塗っておくのが当然の心得です。
コンビニに出かけるときは、それに眉毛と口紅をささっと。この3分クッキング、ではない3分メイクの積み重ねがキレイへの近道です。手抜きはダメ。少なくとも紫外線を避け、現状より悪化させてはいけません。
※女性セブン2014年5月1日号