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野球中継減少で局のスポーツアナ育たず 名物アナはCSに活路

 プロ野球の巨人戦中継が毎試合あった時代、テレビ各局には名物アナウンサーが存在した。だが、地上波での放送がほぼ消滅した今、野球中継における名物アナウンサーも絶滅の危機にある。テレビ局関係者が話す。

「昔は日本テレビの小川光明アナや吉田眞一郎アナなど、声も良いし、野球に精通したアナウンサーがいました。巨人以外の他球団のファンからは嫌われがちでしたが(笑)。

 ただ、最近はそういう話題に上がるほどのスポーツアナがいませんね。これは仕方のない面もある。昔は、野球担当は頻繁に野球の現場に行けたのです。当然、選手との信頼関係もできますし、知識も増えていく。実況に生かせていました。

 でも、今は中継自体がないから、野球の現場ばかりに行っていられないし、たとえ月1本実況するにしても、野球に掛ける時間が大幅に短縮された。ニュースも読まなきゃいけないし、バラエティ番組にも出ないといけない。だから、必然的にスキルは落ちていきます。

 オールマイティといえば聞こえが良いですが、野球専門アナが育たない状況が出来上がってしまったのです」

 プロ野球の地上波中継はなくても、各局の持つBSでは放送される機会は多い。

「日本テレビは地上波ではほぼ放送していませんが、BSやCSでは巨人のホームゲームを毎試合中継している。アナウンス部には、いまだに野球班があります。それでも、巨人以外の他球団の知識に関しては『えっ?』と思うこともありますね。どうしても担当するのが東京ドームの巨人戦中心となってしまうからでしょうけど」(同前)

 その一方で、全試合が放送されているCSスカパーでは、フリーのアナウンサーが活躍している。

「若手が育たないから、CSはかつての名アナウンサーを重用しますよね。元NHKの島村俊治アナや元日本テレビの山下末則アナなどは、CSで良い味を出しています。ギャラ自体はさほど高くないはずですが、今まで十分稼いだだろうし、お金はそこまで重要じゃないでしょうからね。ただ、実況の高年齢化が進むと、10年後、20年後、どうなるか心配ではあります」(CS関係者)

 テレビチャンネル数の増加や巨人以外の球団の人気上昇、趣味の多様化という時代背景が、味のある実況アナを育ちにくくさせているようだ。

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