ライフ

プロ野球交流戦が始まったら果敢に繰り出したい大人のネタ集

 プロ野球交流戦が始まる。物事をなんでも野球にたとえるのはおっさん……いや、大人ま流儀。ここはひとつ、「大人の交流戦」に持ち込みたい。大人コラムニスト・石原壮一郎氏が語る。

 * * *
 プロ野球では、5月20日(火)から「日本生命セ・パ交流戦2014」が始まります。交流戦も今年で10回目。5月15日現在、セ・リーグの上位は広島、阪神、巨人、パ・リーグの上位はソフトバンク、オリックス、日本ハムという順番です。さて、およそ1ヶ月にわたる交流戦が終わったあとは、どういう顔ぶれになっているでしょうか。

 大人の男として身につけたいのが、何でも野球に例えて話すという伝統の技。部下にアドバイスを求められたら「よし、ここは手堅く送りバントで行こう」と言って安全策を勧めたり、上司が面白くないダジャレを言ったら「今のは外角低めギリギリですね」といった表現でいちおう持ち上げているフリをしたり、といった類のアレです。

 会話の中にさりげなく織り込めば、大人の貫録や覚悟を醸し出せること請け合い。若造は、それを「おっさん臭さ」と呼ぶかもしれませんが、長年にわたって伝えられている野球ネタの様式美や、大人同士のコミュニケーションを円滑にしてくれる効果の大きさを理解できていないだけなので、気にする必要はありません。

 さて、そこで交流戦です。今の時期にしか使えない、今の時期に使ってこそ色鮮やかに輝くネタだけに、果敢に繰り出すのが大人の心意気です。

 いろんな部署のメンバーが集まった飲み会のときは「おっ、今日はセ・パ交流戦ならぬ、1課2課の交流戦だな」と言って盛り上げるのは序の口。お店に入ってからも「じゃあ、カツオのタタキを指名打者ってことで。この店がパ・リーグかセ・リーグかは知らないけどね。アハハハ」と、強引に交流戦ネタを繰り出してテンションを上げましょう。

 交流戦のこの時期は、気合いを入れて合コン的な飲み会を企画するチャンスでもあります。中年と呼ばれる年齢になると、女友達に「メンバー集めて合コンしようよ」とは言いづらいもの。しかし「たまには交流戦なんてどう?」と持ちかければ、無理に若ぶっていると思われる心配はありません。相手も落ち着きのある年齢の場合は、「ま、なんて小粋な人かしら」「あら、シャレた言い方するじゃない」と胸ときめかせてくれるはず。

 さらに積極的に活用したいのは、下心を秘めたデートのとき。いい雰囲気になってきたら、おもむろに「プロ野球も交流戦をやっていることだし、ここはひとつ大人の交流戦なんてどうだろう」と渋く誘いましょう。ドライブなどで昼間から一緒にいる場合は、適切なタイミングで「このまま夜の交流戦もどう?」と言ってみるのがオススメです。

 それまでのデートがいまいち盛り上がっていなくても、一発逆転の大ホームランを打てるかもしれないし、あえなく空振り三振に終わるかもしれません。いずれにせよ、バットを全力で振らないことには始まらないのは確か。ちょこんと当てに行くような消極的なバッティングをしていたらバットが泣くというものです。いろんな意味で。

関連記事

トピックス

世界中でセレブら感度の高い人たちに流行中のアスレジャーファッション(左・日本のアスレジャーブランド「RUELLE」のInstagramより、右・Backgrid/アフロ)
《広瀬すずもピッタリスパッツを普段着で…》「カタチが見える服」と賛否両論の“アスレジャー”が日本でも流行の兆し、専門家は「新しいラグジュアリーという捉え方も」と解説
NEWSポストセブン
浅香さんの自宅から姿を消した内縁の夫・世志凡太氏
《長女が追悼コメント》「父と過ごした日々を誇りに…」老衰で死去の世志凡太さん(享年91)、同居するスリランカ人が自宅で発見
取締役の辞任を発表したフジ・メディア・ホールディングスとフジテレビ(共同通信社)
《辞任したフジ女性役員に「不適切経費問題」を直撃》社員からは疑問の声が噴出、フジは「ガバナンスの強化を図ってまいります」と回答
NEWSポストセブン
子宮体がんだったことを明かしたタレントの山瀬まみ
《“もう言葉を話すことはない”と医師が宣告》山瀬まみ「子宮体がん」「脳梗塞」からの復帰を支えた俳優・中上雅巳との夫婦同伴姿
NEWSポストセブン
愛子さま(写真/共同通信社)
《12月1日がお誕生日》愛子さま、愛に包まれた24年 お宮参り、運動会、木登り、演奏会、運動会…これまでの歩み 
女性セブン
海外セレブの間では「アスレジャー
というファッションジャンルが流行(画像は日本のアスレジャーブランド、RUELLEのInstagramより)
《ぴったりレギンスで街歩き》外国人旅行者の“アスレジャー”ファッションに注意喚起〈多くの国では日常着として定着しているが、日本はそうではない〉
NEWSポストセブン
虐待があった田川市・松原保育園
《保育士10人が幼児を虐待》「麗奈は家で毎日泣いてた。追い詰められて…」逮捕された女性保育士(25)の夫が訴えた“園の職場環境”「ベテランがみんな辞めて頼れる人がおらんくなった」【福岡県田川市】
NEWSポストセブン
【複雑極まりない事情】元・貴景勝の湊川親方が常盤山部屋を継承へ 「複数の裏方が別の部屋へ移る」のはなぜ? 力士・スタッフに複数のルーツが混在…出羽海一門による裏方囲い込み説も
【複雑極まりない事情】元・貴景勝の湊川親方が常盤山部屋を継承へ 「複数の裏方が別の部屋へ移る」のはなぜ? 力士・スタッフに複数のルーツが混在…出羽海一門による裏方囲い込み説も
NEWSポストセブン
アスレジャースタイルで渋谷を歩く女性に街頭インタビュー(左はGettyImages、右はインタビューに応じた現役女子大生のユウコさん提供)
「同級生に笑われたこともある」現役女子大生(19)が「全身レギンス姿」で大学に通う理由…「海外ではだらしないとされる体型でも隠すことはない」日本に「アスレジャー」は定着するのか【海外で議論も】
NEWSポストセブン
中山美穂さんが亡くなってから1周忌が経とうとしている
《逝去から1年…いまだに叶わない墓参り》中山美穂さんが苦手にしていた意外な仕事「収録後に泣いて落ち込んでいました…」元事務所社長が明かした素顔
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)(Instagramより)
《俺のカラダにサインして!》お騒がせ金髪美女インフルエンサー(26)のバスが若い男性グループから襲撃被害、本人不在でも“警備員追加”の大混乱に
NEWSポストセブン
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏の人気座談会(撮影/山崎力夫)
【江本孟紀・中畑清・達川光男座談会1】阪神・日本シリーズ敗退の原因を分析 「2戦目の先発起用が勝敗を分けた」 中畑氏は絶不調だった大山悠輔に厳しい一言
週刊ポスト