ライフ

ペットのハムスターが猫に殺された 母親は子供にどう説明?

 涙にはストレス解消の効果があるといわれている──。今回は、32才主婦の女性が、かわいがっていたハムスターの死に関する泣けるエピソードを紹介してくれます。

 * * *
 小学4年生の頃、友人からハムスターをもらいました。ひとりっ子だった私には、初めて弟ができたみたいで嬉しく、マロと名づけてかわいがりました。

 飼い始めてから半年くらい経った頃、学校から戻るとマロがケージにいません。不思議に思って母に聞くと、「殺虫剤をまいたら死んじゃったから、捨てておいたわ」と言われました。

 あまりのショックに呆然。死んでしまったことも信じられませんでしたが、埋めてお墓をつくるわけでもなく、“捨てた”だなんて…。

 母がどうしても許せず、その日は、近所の祖父母の家に泊めてもらいました。祖父母や父が説得しても「絶対に帰らない、お母さんを許さない、一生恨む」と、駄々をこねました。すると父が「お母さんを恨むとは何事だ」と激怒。黙っていろと言われたけれどと、本当のことを話してくれました。

 マロが死んだ日の朝、実は私がケージの扉を開けたまま、出かけてしまったらしいのです。逃げ出したマロは、近所の家の猫に殺されてしまったそう。マロの死体はあまりにもひどかったので、私には内緒にし、自分の不注意で死なせてしまったことにしたのだそうです。

 そう言われてもまだ、不満な気持ちは拭えないまま、仕方なく自宅に戻りました。すると、母が玄関で待っていました。私を見ると、「ごめんね、お母さんの言い方が悪くて、傷つけて」と泣いて謝ってくれました。

 あれから20年。今度は私が、息子のカブトムシを死なせてしまいました。虫カゴから脱走したカブトムシをうっかり踏んでしまったのです。息子にどう説明しようかと悩んだとき、母を思い出しました。自分を悪者にして説明してくれた母。私も息子にののしられても、しっかり謝ろうと思いました。

※女性セブン2014年5月29日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

高校時代の安福久美子容疑者(右・共同通信)
《「子育ての苦労を分からせたかった」と供述》「夫婦2人でいるところを見たことがない」隣人男性が証言した安福容疑者の“孤育て”「不思議な家族だった」
活動再開を発表した小島瑠璃子(時事通信フォト)
《輝く金髪姿で再始動》こじるりが亡き夫のサウナ会社を破産処理へ…“新ビジネス”に向ける意気込み「子供の人生だけは輝かしいものになってほしい」
NEWSポストセブン
中国でも人気があるキムタク親子
《木村拓哉とKokiの中国版SNSがピタリと停止》緊迫の日中関係のなか2人が“無風”でいられる理由…背景に「2025年ならではの事情」
NEWSポストセブン
トランプ米大統領によるベネズエラ攻撃はいよいよ危険水域に突入している(時事通信フォト、中央・右はEPA=時事)
《米vs中ロで戦争前夜の危険水域…》トランプ大統領が地上攻撃に言及した「ベネズエラ戦争」が“世界の火薬庫”に 日本では報じられないヤバすぎる「カリブ海の緊迫」
週刊ポスト
ケンダルはこのまま車に乗っているようだ(ケンダル・ジェンナーのInstagramより)
《“ぴったり具合”で校則違反が決まる》オーストラリアの高校が“行き過ぎたアスレジャー”禁止で波紋「嫌なら転校すべき」「こんな服を学校に着ていくなんて」支持する声も 
NEWSポストセブン
24才のお誕生日を迎えられた愛子さま(2025年11月7日、写真/宮内庁提供)
《12月1日に24才のお誕生日》愛子さま、新たな家族「美海(みみ)」のお写真公開 今年8月に保護猫を迎えられて、これで飼い猫は「セブン」との2匹に 
女性セブン
新大関の安青錦(写真/共同通信社)
《里帰りは叶わぬまま》新大関・安青錦、母国ウクライナへの複雑な思い 3才上の兄は今なお戦禍での生活、国際電話での優勝報告に、ドイツで暮らす両親は涙 
女性セブン
東京ディズニーシーにある「ホテルミラコスタ」で刃物を持って侵入した姜春雨容疑者(34)(HP/容疑者のSNSより)
《夢の国の”刃物男”の素顔》「日本語が苦手」「寡黙で大人しい人」ホテルミラコスタで中華包丁を取り出した姜春雨容疑者の目撃証言
NEWSポストセブン
石橋貴明の近影がXに投稿されていた(写真/AFLO)
《黒髪からグレイヘアに激変》がん闘病中のほっそり石橋貴明の近影公開、後輩プロ野球選手らと食事会で「近影解禁」の背景
NEWSポストセブン
秋の園遊会で招待者と歓談される秋篠宮妃紀子さま(時事通信フォト)
《陽の光の下で輝く紀子さまの“レッドヘア”》“アラ還でもふんわりヘア”から伝わる御髪への美意識「ガーリーアイテムで親しみやすさを演出」
NEWSポストセブン
ニューヨークのイベントでパンツレスファッションで現れたリサ(時事通信フォト)
《マネはお勧めできない》“パンツレス”ファッションがSNSで物議…スタイル抜群の海外セレブらが見せるスタイルに困惑「公序良俗を考えると難しいかと」
NEWSポストセブン
中国でライブをおこなった歌手・BENI(Instagramより)
《歌手・BENI(39)の中国公演が無事に開催されたワケ》浜崎あゆみ、大槻マキ…中国側の“日本のエンタメ弾圧”相次ぐなかでなぜ「地域によって違いがある」
NEWSポストセブン