実際に自分が毎月どれくらいデータ通信を行なっているかは、スマホ本体の設定や各携帯キャリアのマイページなどで、簡単に確認することができる。仮に過去数か月の月間データ通信量が5GBを超える場合には、新プランへの変更をするよりも通話料対策――例えば「楽天でんわ」などの通話料を節約するソリューションと組み合わせた方が、トータルでおトクになる可能性が高い。
実際の利用状況を聞いてみると、通話よりもデータ通信が中心という人は多い。神奈川県に住む大学生の小林さんは、通話定額プランが発表されても、まったく興味を持てなかったという。
「普段、基本的に電話をかけないですから。友人とはLINEでしか連絡を取り合わないし、LINEのIDが分からなくても、他のSNSかメールがあれば充分です。離れて住む家族は違うキャリアを利用しているので、これ以上安くならないでしょうし。電話するのは、お店の予約くらいですかね。就活などで通話する機会が増えるかもしれませんが、頻繁に長時間通話するイメージはないです」
練馬区在住30代会社員の中島さんも、自分のスマホではあまり通話をしないため、料金プランをすぐに変えることは考えていないという。
「最近は仕事でしか電話をかけないので、通話は会社支給の携帯からですね。たまに友人との連絡で、長電話になる時がありますが、そう多くはないので定額制に変える必要性を感じないんです。個人で持っているスマホはSNSや動画、あとはオンラインゲームや家族との連絡が中心です。
妻から『一緒にプランを変えた方が、安くなるんじゃないの?』と言われましたが、うちは夫婦そろって通勤中にオンラインゲームやSNSをしているので、もし新プランにして5GBの容量を超えたら通信速度が落ちてゲームが楽しめなくなるし、パケットを追加購入することを考えると1GBあたり1000円は高い。フィーチャーフォンからスマホになって、ゲームやネット利用のウェイトが高いですから、しばらく様子をみることにしています」
5GBを超える通信量を使う人でも、ほとんど通信量が発生しない家族がいて、通信量をシェアするサービスを活用することで、データ容量を追加購入しても安くなるケースがないわけではない。しかし、データ通信の利用が大きい状態で、通話料金だけを下げるなら、格安になる通話アプリの使用で抑えた方が、トータルで安くなる場合もある。通話定額という言葉に惹かれ、勢いで申し込んでしまう前に、使用状況をよく確認して“安くなるはずだったのに、かえって高くついた”ということがないように、賢くスマホを使いたい。