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筑後市の殺人リサイクルショップ 客が入りづらい雰囲気だった

 行方不明になっていた元従業員・日高崇さん(当時22才)を殺害したとして、福岡・筑後市でリサイクルショップを経営する中尾伸也容疑者(47才)と妻の知佐容疑者(45才)が逮捕された。

「夫婦は日高さんを自宅アパートに同居させ、“しつけ”と称して、日常的に殴る蹴るの暴行を加え、罰として食事を与えないこともあった。伸也容疑者は、日高さんが死亡すると遺体を実家の庭に埋め、骨になったところで掘り返し、その骨をリサイクル店で電化製品や金属製品を分解するために使用していた機械で砕き、近くの川に捨てたと供述しています」(地元紙記者)

 供述を裏付けるように、伸也容疑者の実家の庭からは日高さんの骨の一部が発見され、さらに日高さんとは別人の骨も見つかった。

「夫婦の周囲では日高さん以外に、リサイクルショップの別の従業員と知佐容疑者の妹の夫とその子供の、少なくとも3人が行方不明になっている。見つかった別の骨はDNA鑑定の結果、その従業員の骨であることが確認されています」(前出・地元紙記者)

 知佐容疑者と伸也容疑者が出会ったのは、知佐容疑者がホステスをしていた福岡のクラブだった。そこに客として来ていたのが伸也容疑者だった。

「美人でスタイルも抜群だった知佐に伸也がゾッコンになっていた。結婚後も伸也はまったく知佐に頭が上がらなかった」(当時を知る知人)

 結婚後、夫婦で干物の行商を始めたが、商売はうまくいかなかったようで、伸也容疑者は1998年に、知佐容疑者も2001年に自己破産している。2003年4月に開業したリサイクルショップも経営は苦しかったようだ。

「従業員が罵声を浴びていることもあってギスギスした雰囲気だから、入る気になれない。お客さんはほとんどいなかったと思います」(近隣住民)

 だが、不可解なことに、夫婦の贅沢な生活ぶりは周囲の目をひくほどだった。

「子供は女の子が1人いて、その子は別の街の中学校に通っているのですが、いつも旦那さんが高級車で送り迎えしていた。服も高級そうだったし、寿司の出前をしょっちゅう取っていた。相当お金があるんだなと思っていました」(夫婦が住んでいた一戸建ての近隣住民)

 家は賃貸だったものの、その贅沢な暮らしを支える金の出所はどこだったのか。

「金への異常な執着が感じられる。他にも犠牲者がいるのか、犠牲者に生命保険をかけていたのかなどについても調べている。いずれも知佐容疑者が主導したものとみているが、それを裏付ける証言がどれだけ取れるかが今後の捜査の焦点になる」(捜査関係者)

 すべてを知るはずの知佐容疑者は、雑談には応じるものの、事件についてはいまだ口を閉ざしたままだという。

※女性セブン2014年7月10日号

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