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最初の性犯罪がバレないとスリルで覚せい剤同様「依存症」に

 性犯罪が後を絶たないが、性犯罪に対する世間の目は極めて厳しい。大きなリスクを伴うのに、なぜ彼らは一線を越えるのだろうか。

「誰でも通常、何か行為を行う前に失うものと得るものを天秤にかけます。性犯罪は仕事や家庭を失う大きなリスクがあり、一般の人は踏み止まりますが、性犯罪者はこの天秤がどこかで逆転してしまう。これを『依存症における優先順位の逆転現象』といいます」(御徒町榎本クリニックの精神保健福祉部次長・斉藤章佳氏)

 斉藤氏の知る、盗撮癖のある大学生は苦労して就職の内定を得た後、盗撮で逮捕された。本人は逮捕後、「バレたら就職がなくなると自覚していたのにやってしまった」とうなだれるばかりだった。

「天秤が逆転してしまった例です。頭の中で『内定が出たから我慢しなくてもいいだろう』『いや、バレたら取り消しだ』というセルフトークが繰り返された末、行動化が優先されたのです」(前出・斉藤氏)

 結局、この大学生は大学を退学になり、就職は取り消された。性犯罪はアルコール依存症や薬物中毒と同じく依存症であると前出・斉藤氏は強調する。

「依存症になると自分で自分の欲求をコントロールできません。多くの性犯罪者はもともとの欲求に仕事の疲れや睡眠不足、上司からの叱責などのストレスが重なって、天秤が逆転して一線を越えてしまうケースが多い。

 最初の性犯罪が発覚せずに成功すると、日常生活では得がたいスリルと興奮になり、覚醒剤と同じようにはまっていく。犯行を繰り返すなかで手口が洗練されて“スキルアップ”し、ますます止められなくなっていくんです」

※女性セブン2014年7月10日号

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