そしてこの時期、臭いが気になるのは女性だけではない。男性も夏場はクールビズの浸透により、衣服も布地や色味が薄くなりがち。体の構造的にも、より目立ちやすくなる男性の方が“尿モレ”をしっかり対策したいところ。実際、男性でも尿モレの対処として、女性用の専用品を使ってみたり、高齢者用の尿もれパッドをカットして使用する、トイレットペーパーをあてるなどの声もある。しかしそうした対応では、ズボンやパンツに“シミができてしまう”といったことも。花王の生活者相談センターでも「男性用軽失禁問い合わせ件数」は増加傾向にあり、ここ10年で約3倍になっている。
問い合わせや相談の内容としては「普段からチョロっと漏れるのが気になる」「ズボンにシミができるのを解決したい」など、“普段の生活の中で気軽に使いたい”といった特徴が見られるという。しかし、従来からある多くの男性用商品は150~350ccといった「軽失禁」というよりは、やや量の多いシーンに対応した商品であり、ネーミングやパッケージの面でも、手に取りにくいイメージが強い。そうした中、女性の専用品である『吸水セーフティ』での実績がある花王から、「男性専用」で日常的に手軽に使える――といった点に焦点を絞った『スマートガード』が、今年4月に発売された。
同社では商品開発にあたり、男性の日常的な尿モレがトイレの前後に多いことに着目。またアンケートを実施し、1回あたりの尿漏れ量の86%が5cc程度のいわゆる“ちょいモレ”であること、1日あたりのトイレ回数が平均7.4回といった回答を基に、1日の尿漏れ量として40ccの対処ができれば充分であると試算した。それにより50cc吸収、つけ心地に配慮した3.5mmの薄型で、『吸水セーフティ』で培われた活性炭と銀消臭による臭い対策など、機能性の高い商品の完成に至った。
また、同商品は機能性だけではなく、従来の介護用品のイメージが漂いがちな雰囲気とは一線を画し、黒を基調としたクールなパッケージに、“尿モレ”という悩みを感じさせない「スマートガード」というネーミングで、手に取りやすい。
こうした商品は、男性本人が購入するだけでなく、妻や娘といった女性の家族が購入するケースも少なくない。洗濯時に、ズボンのシミや臭いに気づいたりする妻も多いからだ。しかし、序盤に紹介したように、“尿モレ”は誰にでも起きる体の変化であり、よほど重篤な状況でなければ、きちんとしたケア商品を使って快適にすごすことができる。普段から買い物は任せっ放しというタイプや、“あれば、なんとなく使う”といった男性は多い。さり気なく勧めて、夫や父の悩みと共に、妻や娘の心配も解消できるのが理想といえそうだ。
使ってみた多くの人に支持されているが、こうした直接肌に触れる商品は、実際に“自分にも合うのか?”を試してみたいアイテム。そうした中にあって『吸水セーフティ』では枚数少なめで低価格のお試しパック、『スマートガード』ではお試しだけでなく、出張などにも便利な「3枚入りスモール」の販売も好調だ。なお8月7日現在、それぞれのブランドサイトではサンプルプレゼントも実施しているので、チェックしてみるとよいだろう。
また、販売チャネルとしては、ドラッグストアなど店頭の売れ行きも増えているが、人目を気にせず入手できるネット販売の伸びが大きいという。「もっと早く、試せばよかった」という人が多いだけに、悩んでいるよりも、まずは使ってみるのがオススメだ。