ジロリアンと呼ばれるラーメン二郎マニアが、野菜増し増しなどで山盛りになった麺や、いかに自分がラーメン二郎系で食べているかをアピールするなども、まさにコミュニケーションとしての料理ですね。子供のために作ってあげたキャラ弁をアップするのも同様ですね。このメタルめしは、大人のキャラ弁と言えるでしょう。
音楽に関しても、もちろん新人も出てきていますし、ベテランアーチストも新譜を発表しているのですが、むしろ過去の曲がコミュニケーションツールとして生き続けているのではないかと思うわけです。このように、曲名とその世界観にひっかけて料理が出てきて、それを見て少なくともメタルファンは興奮するというのは、曲や曲名がコミュニケーションツールとなっているということなのでしょう。
音楽業界では、来年はCDやネット配信など音源の売上と、ライブの売上が逆転するのではと言われています。音源よりもライブということは、ファンがリアルな体験を求めているということですし、以前からある曲をコミュニケーションツールとして楽しみたいということでしょう。
このように『メタルめし!』の登場は、料理と音楽の変化を象徴するものの一つと言えるのではないでしょうか。さて、この本に載っていた「俗悪テキサスバーガー」でも作りますかね。