25年の時を経て『ホットロード』が映画化されるなど、今ふたたびヤンキーブームに沸いている。これまで映画やテレビでたくさんのヤンキーキャラが注目を集めてきたが、どうして私たちはヤンキーに惹かれてしまうのか…。そのルーツに迫る。
1970年代初頭、突如現れた暴走族たちは瞬く間に社会問題になった一方で“ヤンキー男子”というジャンルを生み出した。ケンカやトラブルは毎度のこと。それでも私たちは彼らに惹かれ、胸をキュンとさせた。
1974年生まれの漫画家、コラムニスト・辛酸なめ子さんもその1人。
「小学生なのに茶髪にしてるイケメンがいたり、ヤンキーっぽいかわいい女子がいたりしたので、ヤンキーには憧れていました。仲よくしようとなめ猫グッズを買ったり、下ネタで盛り上げたり…」
そんな辛酸さんは当時のヤンキー男子の魅力をこう説明する。(以下、遠い目をして…)
「生命力に溢れていて、暴れたりケンカしたり危険な行為をするから放っておけない。男性のやんちゃな魅力みたいなものが凝縮されているんです。しかも目立つ存在でありながら、家庭に問題を抱えていたり、どこか薄幸感が漂ってるから気になってしまう」
ヤンキー男子への憧れは形を変えながら、今も続いているという。
「元ヤンの知人が地元に帰った際に、実家に招いてくれたり、お祭りに誘ってくれたり。地元愛、仲間意識が強い。そういうところに憧れます」
※女性セブン2014年8月21・28日号