ビジネス

宿題代行業者 小6算数「故意に1割間違える」依頼にも対応

 今、保護者の間で「宿題代行業者」が人気だという。代行業者に依頼経験のある都内に住む女子中学生の母親はこう語る。

「美大生が絵を描いてくれるという業者に依頼したことがあります。その時は娘が過去に描いた絵を送って、同じタッチで少しだけ上手な作品をオーダーしました。私が見ても本人が描いたかと思うような絵がきました」

 小学6年生の男児の親はこんなリクエストをした。

「算数のプリントを依頼しました。息子は決して算数が得意なほうではないので1割くらいわざと間違った答えを混ぜてもらいました」

 保護者の要望はかなり聞いてくれるようだ。納期もかなり無理がきく。業界大手のアイブックス学術代行代表・小泉聡史氏はこう語る。

「当社は今までの代行実績を学年別に保存しているため、依頼に合わせて既存の作品に加筆修正することですぐ納品できます。読書感想文や絵日記なら1日で納品することも可能です」

 子供が書いた作文のように見せる工夫を、別の代行業者がこう語る。

「学年ごとに習う漢字は把握していますので、文中にお子様が習っていない漢字が出てこないように気をつけています」

 難しいのは作文の筆跡だ。アイブックス学術代行をはじめ、サンプルを送れば似せて書いてくれるサービスはあるが、チェックする教師の目も節穴ではない。今回、取材した複数の教師は「毎日生徒の文字を見ていますから、明らかに業者の作品とわかるものがある」と口をそろえた。

当たり前のことだが、宿題は自分でやらなければ何の意味もない。

※週刊ポスト2014年9月5日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

上原多香子の近影が友人らのSNSで投稿されていた(写真は本人のSNSより)
《茶髪で缶ビールを片手に》42歳となった上原多香子、沖縄移住から3年“活動休止状態”の現在「事務所のHPから個人のプロフィールは消えて…」
NEWSポストセブン
ラオス語を学習される愛子さま(2025年11月10日、写真/宮内庁提供)
《愛子さまご愛用の「レトロ可愛い」文房具が爆売れ》お誕生日で“やわらかピンク”ペンをお持ちに…「売り切れで買えない!」にメーカーが回答「出荷数は通常月の約10倍」
NEWSポストセブン
王子から被害を受けたジュフリー氏、若き日のアンドルー王子(時事通信フォト)
《10代少女らが被害に遭った“悪魔の館”写真公開》トランプ政権を悩ませる「エプスタイン事件」という亡霊と“黒い手帳”
NEWSポストセブン
「性的欲求を抑えられなかった」などと供述している団体職員・林信彦容疑者(53)
《保育園で女児に性的暴行疑い》〈(園児から)電話番号付きのチョコレートをもらった〉林信彦容疑者(53)が過去にしていた”ある発言”
NEWSポストセブン
『見えない死神』を上梓した東えりかさん(撮影:野崎慧嗣)
〈あなたの夫は、余命数週間〉原発不明がんで夫を亡くした書評家・東えりかさんが直面した「原因がわからない病」との闘い
NEWSポストセブン
テレ朝本社(共同通信社)
《テレビ朝日本社から転落》規制線とブルーシートで覆われた現場…テレ朝社員は「屋上には天気予報コーナーのスタッフらがいた時間帯だった」
NEWSポストセブン
62歳の誕生日を迎えられた皇后雅子さま(2025年12月3日、写真/宮内庁提供)
《愛子さまのラオスご訪問に「感謝いたします」》皇后雅子さま、62歳に ”お気に入りカラー”ライトブルーのセットアップで天皇陛下とリンクコーデ
NEWSポストセブン
竹内結子さんと中村獅童
《竹内結子さんとの愛息が20歳に…》再婚の中村獅童が家族揃ってテレビに出演、明かしていた揺れる胸中 “子どもたちにゆくゆくは説明したい”との思い
NEWSポストセブン
日本初の女性総理である高市早苗首相(AFP=時事)
《初出馬では“ミニスカ禁止”》高市早苗首相、「女を武器にしている」「体を売っても選挙に出たいか」批判を受けてもこだわった“自分流の華やかファッション”
NEWSポストセブン
「一般企業のスカウトマン」もトライアウトを受ける選手たちに熱視線
《ソニー生命、プルデンシャル生命も》プロ野球トライアウト会場に駆けつけた「一般企業のスカウトマン」 “戦力外選手”に声をかける理由
週刊ポスト
前橋市議会で退職が認められ、報道陣の取材に応じる小川晶市長(時事通信フォト)
《前橋・ラブホ通い詰め問題》「これは小川晶前市長の遺言」市幹部男性X氏が停職6か月で依願退職へ、市長選へ向け自民に危機感「いまも想像以上に小川さん支持が強い」
NEWSポストセブン
割れた窓ガラス
「『ドン!』といきなり大きく速い揺れ」「3.11より怖かった」青森震度6強でドンキは休業・ツリー散乱・バリバリに割れたガラス…取材班が見た「現地のリアル」【青森県東方沖地震】
NEWSポストセブン