金星配給が続いた豊昇龍、大の里の両横綱(右は八角理事長。写真・JMPA)
大相撲初場所の中日は6年ぶりの天覧相撲が行なわれたが、2横綱2大関が全員敗れるという波乱の土俵となった。天覧相撲で横綱と大関がすべて敗れたのは、71年の歴史で初めてのことだという。
この日、東前頭4枚目の大栄翔にはたき込まれた豊昇龍は、通算12個目の金星の配給となった。横綱昇進6場所目で12個。1場所2個ペースとなり、これまで歴代ワーストだった栃乃海の1.94個(17場所で33個)を下回る水準となった。その直後に西前頭3枚目の伯乃富士に押し出された大の里は、横綱昇進4場所目で通算8個目の金星配給となり、こちらも1場所2個ペースで歴代ワースト1位タイに。伯乃富士に対しては横綱に昇進した昨年の名古屋場所、翌秋場所に続いて3個目の金星配給となった。
さらに9日目には結びの一番で豊昇龍が西前頭4枚目の熱海富士に敗れ、13個目の金星を配給。大の里も敗れたが、対戦相手が西小結の若元春ということで、豊昇龍が1場所2.17個のペースで再び歴代ワーストの単独1位となった。
今場所は伯乃富士や熱海富士と同じ伊勢ヶ濱部屋の義ノ富士が3日目に豊昇龍、4日目に大の里と2日連続で金星を獲得。2020年初場所の妙義龍(現振分親方)以来、6年ぶりの快挙となり、義ノ富士は2日間で111本(手取り666万円)の懸賞を手にした。
金星配給の歴代最多は北の湖の53個だが、横綱在位は63場所。平均すると1場所平均0.84個に抑えられている。横綱が平幕に敗れると相撲協会の財政にも影響を与える。金星をあげればその殊勲に対して持ち給金が10円上がる。持ち給金は初土俵の時の3円からスタートし、勝ち越し1つにつき0.5円、金星(10円)や幕内優勝(30円=全勝なら50円)が上乗せされていく角界独特の給金体系のこと。十両以上の関取になれば持ち給金を4000倍にした額が、「力士褒賞金」として2か月に1回支給される。協会関係者が言う。
「勝ち越し1勝につき0.5円、優勝すると30円という額からすれば、金星の10円は高い。それほど平幕が横綱を倒すことに価値がある。金星1個が4万円(10円×4000)となり、十両以上の関取でいる限り、引退するまで本場所ごとに4万円ずつ受け取れる仕組みです」
