イタリアジェラート協会のコンテスト入賞者で、ロッテアイス『ジェラートマイスター』開発担当の神戸さん


「もっとも大きな違いは、素材の使い方ですね。一般のアイスクリームは基本的にミルクがベース。例えばストロベリー味にしても、ミルクを引き立て、邪魔しないようにいちごを加える程度です。

 一方ジェラートの場合は、フルーツやチョコなどの素材が主役。『ジェラートマイスター』で一番人気の『アルフォンソマンゴー』は果汁と果肉の比率が50%ですから、ひんやりとしたマンゴーの濃厚な味と香りを味わえます。『マンゴー以上に、マンゴーの味がする』といった声もちょうだいしているほど、素材の濃厚さや食感が際立っているのが、人気の要因のひとつだと感じますね」(神戸さん)

 ちなみに、さらに素材比率が高い『フランボワーズ』や期間限定フレーバー『ピンクグレープフルーツ』といった、いくつかのフレーバーでは果汁・果肉の比率が70%近くにのぼる。ジェラートは素材そのものの味を活かすため、砂糖や酸味料の使用を極力控えており、人気の高いフルーツフレーバーでは1個あたり150kcal未満と、カロリーが気になる女性にとっても嬉しいポイントといえそうだ。

 そしてジェラート特有の魅力のひとつは、食感の“なめらかさ”にもある。

「なめらかさの要因は、氷の結晶サイズが小さいことと、フルーツフレーバーに使用しているピューレです。ピューレには果実由来の繊維がたくさん含まれているので、それがなめらかな食感に繋がっています。

 ご家庭で食べる際は、食べる少し前に、ジェラートを冷凍庫から出しておきます。ジェラートの温度を少し上げることで、さらに香りと味がより強く感じられるようになり、美味しさが増します。容器を横から押してみて、わずかにへこむくらいが食べ頃です。少し柔らかくなったら、スプーンで空気を含ませながら練って食べると、さらになめらかさが増して専門店でサーブされるような味わいになります。コツはスプーンを突き立てるのではなく、よく練ったジェラートの表面にすべらせ、横向きにすくい取るようなイメージでスプーンを使うことですね」(神戸さん)

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