ビジネス

セレブの画像流出事件で注目 掲示板「4ちゃん」とは何か?

 アカデミー賞女優ジェニファー・ローレンスのヌード写真が大量にネットに流出した事件は、原因や犯人が特定されないままだ。これらの写真はアップルのクラウドサービス、iCloudに保存されていたもので、そこから画像を盗んだ犯人は、まず「4ch」という匿名掲示板に掲載した。4ch(よんちゃん)とは、いったい何なのか。

「定期的に4chでの日本アニメへの感想がまとめサイトに上がるように、日本のアニメやマンガの話題が多い掲示板です。投稿して話題に参加するとき、2ちゃんねると同じように『名無しさん』(Anonymous)で通せるのが特徴です。オタクな話題だけでなくエロ画像も大量にあるので万人向けとは言いがたいですが(笑)、ネットの自由を守ることにこだわる雰囲気が強いです」(まとめサイト運営の40代男性)

 2003年から運営されている4chは、ニューヨークに住む当時15歳の学生がアニメやマンガなど日本のオタク文化について語り合うために立ち上げた掲示板だ。主に英語でやりとりする掲示板には珍しく匿名で投稿でき、投稿は2ちゃんねるのように「Anonymous(アノニマス、名無し)」によるものと表示される。2ちゃんねるが発信源になってクマーややる夫などのアスキーアートが流行したように、4chが起源になって写真や動画を取り上げる現象がしばしば起きている。

 4chはトラフィック多いため注目を浴びてきたが、投稿内容にポルノが含まれること、「アノニマス」と自称する4ch投稿者グループがサーバーへ負荷をかけるDDos攻撃を行って特定のサービス提供を妨害するなどしたためマスメディアからも注目されてきた。DDos攻撃のような違法行為も辞さない彼らの行動は非難されてきたが4ch運営者は「匿名(Anonymous)であることはネットの自由のために必要」との持論から、掲示板運営を登録制にするつもりはない。2chと違って、4chはたびたび資金不足に陥っているが「匿名」の運営方針を変えるつもりはないという。

 匿名を意味する英語「アノニマス」といえば、独特の仮面をかぶった姿の集団が知られているだろう。細いひげに微笑みを浮かべた仮面をかぶった姿でデモに参加する姿は、ニュース番組やネット上にもたびたび登場している。アラブの春に影響を与え、ウィキリークスを支援する集団だと記憶しているかもしれない。

 リーダーを持たない彼らは4chで主に活動する人たちが起源で、サーバ攻撃やHP乗っ取りなどのあと犯行声明を4chに掲載することがある。最初は草の根運動のような小規模なものだったが、2008年に米サイエントロジーへの抗議活動でニュースでも取り上げられる存在になり、徐々に賛同者を増やしていった。

関連記事

トピックス

11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(右/読者提供)
【足立区11人死傷】「ドーンという音で3メートル吹き飛んだ」“ブレーキ痕なき事故”の生々しい目撃談、28歳被害女性は「とても、とても親切な人だった」と同居人語る
NEWSポストセブン
愛子さま(写真/共同通信社)
《中国とASEAN諸国との関係に楔を打つ第一歩》愛子さま、初の海外公務「ラオス訪問」に秘められていた外交戦略
週刊ポスト
グラビア界の「きれいなお姉さん」として確固たる地位を固めた斉藤里奈
「グラビアに抵抗あり」でも初挑戦で「現場の熱量に驚愕」 元ミスマガ・斉藤里奈が努力でつかんだ「声のお仕事」
NEWSポストセブン
「アスレジャー」の服装でディズニーワールドを訪れた女性が物議に(時事通信フォト、TikTokより)
《米・ディズニーではトラブルに》公共の場で“タイトなレギンス”を普段使いする女性に賛否…“なぜ局部の形が丸見えな服を着るのか” 米セレブを中心にトレンド化する「アスレジャー」とは
NEWSポストセブン
日本体育大学は2026年正月2日・3日に78年連続78回目の箱根駅伝を走る(写真は2025年正月の復路ゴール。撮影/黒石あみ<小学館>)
箱根駅伝「78年連続」本戦出場を決めた日体大の“黄金期”を支えた名ランナー「大塚正美伝説」〈1〉「ちくしょう」と思った8区の区間記録は15年間破られなかった
週刊ポスト
「高市答弁」に関する大新聞の報じ方に疑問の声が噴出(時事通信フォト)
《消された「認定なら武力行使も」の文字》朝日新聞が高市首相答弁報道を“しれっと修正”疑惑 日中問題の火種になっても訂正記事を出さない姿勢に疑問噴出
週刊ポスト
地元コーヒーイベントで伊東市前市長・田久保真紀氏は何をしていたのか(時事通信フォト)
《シークレットゲストとして登場》伊東市前市長・田久保真紀氏、市長選出馬表明直後に地元コーヒーイベントで「田久保まきオリジナルブレンド」を“手売り”の思惑
週刊ポスト
ラオスへの公式訪問を終えた愛子さま(2025年11月、ラオス。撮影/横田紋子)
《愛子さまがラオスを訪問》熱心なご準備の成果が発揮された、国家主席への“とっさの回答” 自然体で飾らぬ姿は現地の人々の感動を呼んだ 
女性セブン
26日午後、香港の高層集合住宅で火災が発生した(時事通信フォト)
《日本のタワマンは大丈夫か?》香港・高層マンション大規模火災で80人超が死亡、住民からあがっていた「タバコの不始末」懸念する声【日本での発生リスクを専門家が解説】
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「金の無心をする時にのみ連絡」「断ると腕にしがみついて…」山上徹也被告の妹が証言した“母へのリアルな感情”と“家庭への絶望”【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
被害者の女性と”関係のもつれ”があったのか...
《赤坂ライブハウス殺人未遂》「長男としてのプレッシャーもあったのかも」陸上自衛官・大津陽一郎容疑者の “恵まれた生育環境”、不倫が信じられない「家族仲のよさ」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 習近平をつけ上がらせた「12人の媚中政治家」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 習近平をつけ上がらせた「12人の媚中政治家」ほか
NEWSポストセブン