普段は凜としたCA(キャビン・アテンダント)たちにも、大きな声ではいえない秘密がある。国内航空会社勤務の陽子(仮名=以下同・33歳・乗務歴9年)、春菜(27歳・同4年)、涼香(24歳・同2年)が制服にまつわる舞台裏を明かす。
涼:陽子先輩、ずいぶんお疲れの様子ですね?
陽:国内1泊2日やって翌日からロンドンだったから連続6勤明けなの。さすがにこたえるわね。しかも初日は4ラン(※1日に4区間飛ぶこと。ランはlanding=着陸の意)だったし。
春:夏場に長期のフライトが入ると何枚もブラウスの洗い替えを持参しなきゃいけないから大変ですよね。意外と重たいし。
陽:そう思って最低限の替えしか持っていかなかったら、目立つところに思い切りシミをつけちゃって。ステイ先のホテルでゴシゴシ手洗いしたわ。
涼:ありますよね(笑い)。家に帰る時に着替えるのが面倒で、ブラウスはそのまま制服のを着て帰ることが多いから、私も結構汚しちゃいます。
陽:最近は羽田への「制服通勤」が原則禁止になったから面倒よね。成田はOKだけど、「飲食店に制服で入ってはいけない」ってルールなんか本当に中学生みたい。
春:紛失や盗難、転売防止だとかで制服がICタグで厳重管理される時代ですからね。昔はネットオークションで制服一式30万円とかで出回ってたこともありましたけど。
涼:何年か前に、テレビCMの撮影用に貸し出された制服が紛失しちゃった事件もありましたよね!
春:制服を着ていれば空港内を自由に動き回れるから「保安上の問題」だって話題になってたけど、実際は欲しがるマニアに流れちゃったのかもしれないわね。
涼:男性がなんであんなに制服が好きなのか謎です。私、CAになりたての頃に付き合っていた彼に、「制服プレイ」をすごくしつこくせがまれて嫌でした。
陽:嫌なの?
涼:嫌ですよ! だって、裏地にデカデカと縫い付けてあるあの大きな名札を見られたら色気も何もないですよ。小学生の体操服みたいで恥ずかしいじゃないですか。
春:男の人の制服願望は本当に不思議。機内は冷えるからブラウスの下にヒートテックを着て、腹巻きをして肌色ストッキングの上に黒を重ね穿きするのが現実なのにね。
※週刊ポスト2014年10月3日号