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ライト利用者向けの格安スマホ 使い過ぎ気になる中高生にも

 高止まりしていたスマートフォンの料金が、大きく変化してきた。4月にNTTドコモが月額2700円で話し放題の完全定額プランを発表すると、auやソフトバンクモバイルも追随、今やキャリアの通話も「話し放題」が定番の時代を迎えた。

 各社の新プランを見ると、定額通話を含めた基本料金は2700円と横並びで、セットで契約する必要があるデータ通信プランに差が出る形になっている。

 ただし、キャリアの料金プランには、「通話もデータ通信も少ない」というライトユーザー向けのプランがないのが難点だ。「らくらくスマートフォン」など機能をしぼった端末向けにはあるのだが、通常の端末を使いたい人には選択肢がないのだ。

 こうしたユーザーは、今年に入って一大ブームを巻き起こしている新勢力、「格安スマホ」が検討に値するだろう。格安スマホは既存の携帯電話会社から回線を借りる仮想移動体通信事業者(MVNO)と呼ばれる企業が提供するSIM(通信サービス)を使ったスマホだ。

 2014年4月に流通大手のイオンが端末の割賦払いを含めた月額の利用料が2980円という破格の料金の格安スマホを発表、限定8000台が約1か月で完売するなど業界に旋風を巻き起こした。

 7月には1980円とさらに料金を下げた第2弾を発売し、人気を集めている。他にもビックカメラやビッグローブなどの異業種が次々と参戦し、スマホ市場はまさに乱戦状態となっている。

 ただし、格安スマホの通話料は、大手の旧プランと同じ30秒あたり20円なので、そのまま使うと通話料は高くなる。LINE電話などの通話アプリを利用してカバーするのがいいだろう。

 問題はデータ通信だ。多くのプランではひと月1GBと少なく、ウェブや動画の閲覧が多いとあっという間に上限に達してしまう。1GBを超えても通信はできるが、速度が制限されるため快適なネット閲覧は厳しい。

 基本的にこれらの格安スマホは、通話待ち受けやメール、LINEが中心というライトユーザー向けだ。こうした層にとっては、劇的に料金を抑えられる有力な選択肢となる。使い過ぎが気になる中高生の子どもに持たせるスマホとしても適しているかもしれない。

 中には、こうした格安スマホの「常識」を覆す製品も登場している。日本通信がアマゾン限定で8月に発売した商品などでは、データ通信量をオプションで増やせるため、ヘビーユーザーにも対応できる。通話をほとんどしないが、データ通信はフルに使うという人には上位プランのある格安スマホは有力な選択肢だ。通話専用に従来型の携帯電話や、格安通話アプリを併用する人にも向いているだろう。

■文/森田悦子(ファイナンシャルプランナー、ライター)

※マネーポスト2014年秋号

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