ビジネス

香港デモ迷走に嘆く高須院長「チベットへ飛び火期待してた」

香港の民主化デモについて語った高須院長

 高須クリニックの高須克弥院長が世の中のさまざまな話題に提言していくシリーズ企画「かっちゃんに訊け!!」。今回は、香港で発生している民主的な選挙を求めるデモ運動についてお話を訊きました。

 * * *

──今回は、香港で発生している民主化デモについてお話をうかがいます。学生側と政府側で話し合いをして収束に向かうかと思いきや決裂。なかなか協議が進まず、迷走状態です。

高須:いやあ、なんだか混乱しているよね。民主派の内部闘争もあるみたいだし。デモに反対する勢力もいるんでしょ?

──今は幾分落ち着いているようですが、デモ隊と政府と反デモ勢力とで三つ巴みたいになっていましたね。その反デモ勢力には、暴力団も含まれていたようです。中国政府に雇われたという説が濃厚ですね。

高須:60年安保の時、当時の自民党が右翼とヤクザを使って、学生運動を抑えこもうとしていたのと同じだよ。

──まさにそうですね。

高須:僕は60年安保の頃、複雑な立場だったんだけどね。高校の時、社会研究会っていうクラブに入ってたんだけど、そこは原水協の下部組織だったんだよ。つまり左翼。でも、本当のことを言うと、僕は赤尾敏とか山口二矢が好きだった。極左の仲間の中で、楽しくお茶を飲んだりおしゃべりをしている「隠れ右翼」だったんだよね(笑い)。だって当時は学生運動全盛期だから、「赤尾敏先生が大好きだ」なんて言ったら、白い目で見られてたから。まあでも、大学に入ってからは赤尾敏の演説について回ってたけどね(笑い)。

──右翼の追っかけですね(笑い)。それはさておき、香港のデモの話です。院長はどういう印象をお持ちですか?

高須:このデモが起きた時には、大陸の方にも飛び火して、ものすごく大きな動きになるかと期待してたんだ。中国の若者たちが争乱の情報を本土に拡散していたら、“香港ではこんなすごいことが起きている!”って、中国全土に飛び火したかもしれなかったよ。今のところ中国政府の封じ込めがうまくいっているように見えるね。

──少なくとも政府に大打撃を与えるような感じではないですもんね。

高須:デモに参加している若い学生も天安門事件を知っている世代でもないからね。中国内では天安門事件なんかなかったことになってるし、情報統制も功を奏したんだろうな。もうこれ以上、民主化の火は広がらないような気がするよ。

──そもそも院長は、香港はもっと民主化されるべきだと思っていたんですか?

高須:民主化を期待する気持ちは今でも大きい。だってさあ、もし香港のデモが盛り上がって、中国から独立するなんてところまで発展したら、今度は新疆ウイグル自治区にも飛び火するだろうし、チベットにも 波及するはずだよ。僕はダライ・ラマ14世と仲良しだから、チベットが中国のくびきから解放されたら、インドのダラムサラの亡命政府がチベットに凱旋する時、一緒についていこうと思ってたんだよ。それで、「チベット美容外科の父」になろうと思ってたのに(笑い)。

──そんな野望があったとは! そういえば近々、ダライ・ラマ14世にまた会いに行かれるんですよね?

高須:そう。11月7日からインドのダラムサラのチベット亡命政府に行ってくるよ。チベット政府の「高須奨学金」でインドの学校で勉強している優秀な子供たちを励ましにいってくるんだ。僕がサポートしてる孤児たちの学校も視察するつもりだ。

──学校ですか?

高須:チベットから逃げてきた子供たちの学校を支援してるんだ。教育が民族の力になると僕は思う。いつか誕生するであろうダライ・ラマの後継者を育てた男になろうと思ってね(笑い)。

──「チベット美容外科の父」だけでなく、「ダライ・ラマの父」に!

高須:本来ならダライ・ラマの後継者はその生まれ変わりを探すんだけど、ダライ・ラマ14世は、もう転生者探しはしないみたいだからね。仮に「ダライ・ラマの生まれ変わりが見つかった」ってチベット亡命政府が主張しても、中国は認めないだろうし、逆に中国側が「本当の生まれ変わりはこっちだ」って別の転生者を探してきて、都合のいいように動かしちゃうだろうし。だから、今後の後継者は今のダライ・ラマが指名するか、選挙をするかで決まると思うんだよ。ダライ・ラマ14世の知性と思考を受け継ぐものが転生したダライ・ラマなんだ。高い教育を受けられる学校を作れば、そこから未来のダライ・ラマが輩出される可能性が高いでしょ? そうなったら、僕がダライ・ラマのお父さんみたいなものだよ(笑い)。

 * * *

 香港の民主化デモが混乱していることについて嘆いている高須院長。しかし、香港のデモの先に11月7日から行かれるというチベット亡命政府での様子も近いうちにお話していただく予定ですので、お楽しみに!

【プロフィール】

高須克弥(たかすかつや):1945年愛知県生まれ。医学博士。昭和大学医学部卒業、同大学院医学研究科博士課程修了。大学院在学中から海外へ(イタリアやドイツ)研修に行き、最新の美容外科技術を学ぶ。脂肪吸引手術をはじめ、世界の最新美容外科技術を日本に数多く紹介。

 昭和大学医学部形成外科学客員教授。医療法人社団福祉会高須病院理事長。高須クリニック院長。人脈は芸能界、財界、政界と多岐にわたり幅広い。金色有功章、紺綬褒章を受章。著書 OH!文庫)、『私、美人化計画』(祥伝社)、『シミ・しわ・たるみを自分で直す本』(KKベストセラーズ)、『ブスの壁』(新潮社、西原理恵子との共著)、『その健康法では「早死に」する!』(扶桑社)など。最新刊は『筋と義理を通せば人生はうまくいく』(宝島社)。

関連記事

トピックス

不倫疑惑に巻き込まれた星野源(『GQ』HPより)とNHK林田アナ
《星野源と新垣結衣が生声否定》「ネカフェ生活」林田理沙アナが巻き込まれた“不倫疑惑”にNHKが沈黙を続ける理由 炎上翌日に行われた“聞き取り調査”
NEWSポストセブン
主犯の十枝内容疑者
【青森密閉殺人】会社社長の殺人を支えた元社員は覚醒剤常習者「目がイッちゃって…」「人を殺すなら中国人に頼めば5〜6万円で跡形もなく……」の意味深発言
NEWSポストセブン
辛口評論家たちは今季の巨人をどう見ているか(阿部慎之助・監督)
江本孟紀氏が語る今季の巨人「阿部監督には派手さがない。それがいい」「もし優勝でもすれば、MVPは1年早く辞めた原前監督だと思いますね」
週刊ポスト
亡くなったことがわかったシャニさん(本人のSNSより)
《ボーイフレンドも毒牙に…》ハマスに半裸で連行された22歳女性の死亡が確認「男女見境ない」暴力の地獄絵図
NEWSポストセブン
殺人を犯すようには見えなかったという十枝内容疑者(Facebookより)
【青森密閉殺人】「俺の人生は終わった」残忍な犯行後にキャバクラに来店した主犯格の社長、女性キャストが感じた恐怖「怒ったり、喜んだり感情の起伏が…」近所で除雪手伝いの裏の顔
NEWSポストセブン
長男・正吾の応援に来た清原和博氏
清原和博氏、慶大野球部の長男をネット裏で応援でも“ファン対応なし” 息子にとって雑音にならないように…の親心か
週刊ポスト
殺害された谷名さんの息子Aさん
【青森密閉殺人】手足縛りプラスチック容器に閉じ込め生きたまま放置…被害者息子が声を絞り出す監禁の瞬間「シングルで育ててくれた大切な父でした」
NEWSポストセブン
竹内涼真と
「めちゃくちゃつまんない」「10万円払わせた」エスカレートする私生活暴露に竹内涼真が戦々恐々か 妹・たけうちほのかがバラエティーで活躍中
女性セブン
大谷が購入した豪邸(ロサンゼルス・タイムス電子版より)
大谷翔平がロスに12億円豪邸を購入、25億円別荘に続く大きな買い物も「意外と堅実」「家族思い」と好感度アップ 水原騒動後の“変化”も影響
NEWSポストセブン
被害者の渡邉華蓮さん
【関西外大女子大生刺殺】お嬢様学校に通った被害者「目が大きくてめんこい子」「成績は常にクラス1位か2位」突然の訃報に悲しみ広がる地元
NEWSポストセブン
杉咲花
【全文公開】杉咲花、『アンメット』で共演中の若葉竜也と熱愛 自宅から“時差出勤”、現場以外で会っていることは「公然の秘密」
女性セブン
史上最速Vを決めた大の里(時事通信フォト)
史上最速V・大の里に問われる真価 日体大OBに囲まれた二所ノ関部屋で実力を伸ばすも、大先輩・中村親方が独立後“重し”が消えた時にどうなるか
NEWSポストセブン