「あなたの旦那さんって、どこに勤めてるの?」「年収はいくら?」「肩書は?」に始まって、はては「どれぐらいのペースでHしてるの?」まで。家庭の立ち入ったことを根掘り葉掘り聞いてくるママ友は、その年齢を問わず、そこかしこにいる。
「ダメよ、ダメダメ~」と笑って済ませられればいいけれど、答えないと相手が気を悪くしそうだし…と、悩むことも多い。いったいどう対処すればいいのだろう。
「1人に言ったら、広く全員に知れわたると思ったほうがいいでしょうね」
そう指摘するのは、『ママ友おつきあいマナードリル』の著者で教育ジャーナリストの西東桂子さんだ。
「例えば、家の値段や家賃などは、生活レベルを答えていることになります。それには尾ひれがついて『あそこの家はお金持ちみたいよ』とか『だから子供があんなもの、持ってるのよね』なんて、余計なことまで詮索されることも。変に推測されるような情報は出さないことです」(西東さん)
みんなに知られたくないことや、噂のもとになるような情報は口にしないほうが得策というわけだ。
自分が答えずに済むように、「そちらは?」と聞き返す人もいるが、「それはNG」と西東さん。相手の答えを聞いてしまったら最後、自分も言わなければいけなくなってしまうからだ。では、どう闘うか?
「“言いたくない”という意思をきちんと伝えること。笑いながら『内緒』って言ってもいいし、『そういうのはあんまり言いたくないな~』と優しい感じで言ってもいい。笑顔で、しかしきっぱり拒否することが重要です。聞く側も『すんなりは答えてくれないかも』と思いながら聞いているので、答えなければ『やっぱりダメかぁ』とすぐに引き下がるので、大丈夫ですよ」(西東さん)
産業カウンセラーで心理学博士の植西聰さんも、「知りすぎない、知らせすぎない」ことが大切だと話す。
「ママ友にはいろんなタイプの人がいますから、『相手に過剰に期待しない』『すべて話す必要はない』『苦手な人には無理に近づかない』という態度が必要です。真実の関係を結ぼうとすると、相手のことを深く知る必要がありますが、ママ友は所詮、数年だけのつきあい。真実の関係が結べなくても気に病むことはありません。逆に、相手のことを知りすぎる、こちらのことを知られすぎることが、嫉妬の原因になり、トラブルにつながることも多いんです」
※女性セブン2014年11月27日号