小さな子供を持つ母親にとって、大きな問題となっていつのがママ友との付き合い。もちろん、面倒臭いこともあるがメリットもある。そこで、エッセイストの斎藤由香さんに、ママ友のつきあい方について語ってもらった。
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女性というのは、20代でも、40代や50代になっても、必ず群れる、必ずしゃべる、必ず噂話をする。それがうまくいくと、すごく仲よしになる。とくに人の悪口で盛り上がるのが仲よくなるポイントですね。
ところがうまくいかなくなると、「私はそんなつもりで言ったんじゃなかったのに」ということになる。しかもそこには子供もかかわってくるので、ますます複雑です。「子供に悲しい思いをさせたくない」と、嫌でも我慢してつきあわなければなりませんから。子供が赤ちゃん時代の「公園デビュー」から、それこそ子供が大人になっても、ママ友との悩みは女性の永遠の悩みかもしれません。
でも、ママ友は旦那さんや会社の同僚とは違い、子供に役立つ貴重な情報源。良い関係を築くことができたら、人生を生きていくうえで“最強の関係”でもあります。あまり距離感を意識しすぎてもつまらないし、100%の関係を目指すとキツい。
だからあまり深く考えずに「80%で満足する」コツを身につけることが大切。自然体でつきあって、何かトラブルがあったら子供が卒業したら会うこともないし、「この人と一緒に暮らすわけじゃないから」と、割り切るくらいがちょうどいいのではないでしょうか。とにかく子育ては楽しい。小さなことに思い悩まず、エンジョイしてほしいと思います。
【斎藤さんのプロフィール】
サントリーに勤めながら書いたエッセイ集「窓際OL」シリーズなど著書多数。父親は故・北杜夫さん。フルタイムで働きながら子供を育てた経験を持つ。
※女性セブン2014年11月27日号