まずは下調べとして園内に入ってみる。入園料は200元(約3600円)だが、この地域の給与相場が月給2000元だと考えるとかなり高額だ。来場者の身なりは比較的こざっぱりとしており、経済的にゆとりのある層が遊びに来ているようだ。

 入場ゲートをくぐると、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン風の地球儀のようなオブジェがいきなり設置されていた。その奥にはシンデレラ城風の城がそびえ立っているが、改修途中のため錆びた鉄パイプの足場で囲まれているのがみすぼらしい。

 このほかビッグサンダーマウンテン風の「鉱山小鎮」やスペースマウンテン風の「星空過山車」など、アトラクションはディズニーランドを彷彿とさせるものが散見される。建物以外はどうだろうか。メインキャラクターの「悠古(ヨウグー)」もディズニーの怪獣キャラクター、「リロ・アンド・スティッチ」のスティッチに似ている。以前話題になった石景山遊楽園ほどではないにせよ、パクリは健在だった。

 入り口近くの事務所を訪ねると、履歴書に簡単な経歴を記入した上で「何がやりたいのか?」、「なぜ都会の遊園地で働かないのか?」などの質問を受けた。「ダンス経験者なので着ぐるみを着てパレードに参加したい」、「田舎でのんびり過ごしたいから」などと答え、面接は5分程度で終了。その結果、2~3日試用期間として様子を見て、本採用になったら給料は月1500元(約2万7000円)という条件で採用され第一関門はクリアできた。(続く)

※SAPIO2014年12月号

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