ライフ

スマホやパソコンの家計簿から「手書き」に戻る主婦が急増中

 円安の影響による値上げラッシュや消費税アップで家計が厳しくなる中、カリスマ講師・細野真宏氏による『つけるだけで「節約力」がアップする家計ノート2015』(小学館)が発売即10万部超の大ベストセラーになっている。家計管理の王道である家計簿が続くためのコツを、経済のスペシャリスト細野氏にズバリ聞いた。

 * * *
 家計簿というと、「計算が面倒ですぐ挫折してしまう」と感じられるかたも多いでしょう。確かに、1円単位の細かい数字をあわせるのは大変ですよね。

 そんな時は思い切って、計算は省いて「書き出すだけ」というつけ方でもよいのです。

 実は家計簿は金額をぴったり合わせることが大きな目的ではありません。自分の買い物の記録を書き出して、無駄遣いがなかったかを振り返ることが最大の目的なのです。要は、細かい金額は気にせず楽しんでつければよく、それだけで家計簿の目的の8割が達成できるものなのです。

 ただ、ここで家計簿をつける際に重要なのは、手書きタイプにすることです。

 近年、教育の分野では「実際に自分の手で書いてみる」ことの重要性が大きく見直されています。例えば、最近、「漢字を書くことができなくなった」人などが急増していますが、これはパソコンやスマホで文字を“入力”することがメインになっているからです。入力では機械的な作業で終わってしまい、立ち止まることができなく、思考が深まらないのが原因なのです。

 このように、「実際に自分の手で数字や文字を書いてみる」ことで“初めて認識できる”というのはかなり多いものなのです。

  最近は、パソコンやスマホのアプリで手軽に家計を管理しよう、という流れも出ていましたが、「入力だけで終わってしまい、結局、節約できなかった」という挫折の声をよく聞きます。要は、単に入力という作業だけで終わってしまい、家計の全体像や、自分の買い物習慣などに全く気が付くことができないんですね。それでは全く楽しくなく飽きてしまい、習慣になり得ないわけです。

 実際に、『家計ノート』を使っている読者の方々には、パソコンやスマホの家計管理で失敗した経験を持っている方が多く、手書きの『家計ノート』に変えてから「楽しく家計管理が続くようになった」とのことです。こういうデジタルな時代だからこそ、アナログな立ち止まる場や習慣が、より重要になってきているわけです。

関連キーワード

関連記事

トピックス

オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト
公金還流疑惑がさらに発覚(藤田文武・日本維新の会共同代表/時事通信フォト)
《新たな公金還流疑惑》「維新の会」大阪市議のデザイン会社に藤田文武・共同代表ら議員が総額984万円発注 藤田氏側は「適法だが今後は発注しない」と回答
週刊ポスト
“反日暴言ネット投稿”で注目を集める中国駐大阪総領事
「汚い首は斬ってやる」発言の中国総領事のSNS暴言癖 かつては民主化運動にも参加したリベラル派が40代でタカ派の戦狼外交官に転向 “柔軟な外交官”の評判も
週刊ポスト
黒島結菜(事務所HPより)
《いまだ続く朝ドラの影響》黒島結菜、3年ぶりドラマ復帰 苦境に立たされる今、求められる『ちむどんどん』のイメージ払拭と演技の課題 
NEWSポストセブン
初代優勝者がつくったカクテル『鳳鳴(ほうめい)』。SUNTORY WORLD WHISKY「碧Ao」(右)をベースに日本の春を象徴する桜を使用したリキュール「KANADE〈奏〉桜」などが使われている
《“バーテンダーNo.1”が決まる》『サントリー ザ・バーテンダーアワード2025』に込められた未来へ続く「洋酒文化伝承」にかける思い
NEWSポストセブン
公職上の不正行為および別の刑務所へ非合法の薬物を持ち込んだ罪で有罪評決を受けたイザベル・デール被告(23)(Facebookより)
「私だけを欲しがってるの知ってる」「ammaazzzeeeingggggg」英・囚人2名と“コッソリ関係”した美人刑務官(23)が有罪、監獄で繰り広げられた“愛憎劇”【全英がザワついた事件に決着】
NEWSポストセブン
立花孝志容疑者(左)と斎藤元彦・兵庫県知事(写真/共同通信社)
【N党党首・立花孝志容疑者が逮捕】斎藤元彦・兵庫県知事“2馬力選挙”の責任の行方は? PR会社は嫌疑不十分で不起訴 「県議会が追及に動くのは難しい」の見方も
週刊ポスト
超音波スカルプケアデバイスの「ソノリプロ」。強気の「90日間返金保証」の秘密とは──
超音波スカルプケアデバイス「ソノリプロ」開発者が明かす強気の「90日間全額返金保証」をつけられる理由とは《頭皮の気になる部分をケア》
NEWSポストセブン
三田寛子(時事通信フォト)
「あの嫁は何なんだ」「坊っちゃんが可哀想」三田寛子が過ごした苦労続きの新婚時代…新妻・能條愛未を“全力サポート”する理由
NEWSポストセブン
大相撲九州場所
九州場所「17年連続15日皆勤」の溜席の博多美人はなぜ通い続けられるのか 身支度は大変だが「江戸時代にタイムトリップしているような気持ちになれる」と語る
NEWSポストセブン
一般女性との不倫が報じられた中村芝翫
《芝翫と愛人の半同棲にモヤモヤ》中村橋之助、婚約発表のウラで周囲に相談していた「父の不倫状況」…関係者が明かした「現在」とは
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 高市首相「12.26靖国電撃参拝」極秘プランほか
「週刊ポスト」本日発売! 高市首相「12.26靖国電撃参拝」極秘プランほか
NEWSポストセブン