国内

安倍首相 選挙戦のハイタッチは自信と余裕を示しているから

行く先々で有権者とハイタッチをかわす安倍晋三首相

 街に師走の木枯らしと不況の冷たい風が吹く中、選挙戦ははや終盤に入った。この選挙、一番目立っているのは全国を回る安倍晋三首相の「ハイタッチ」だ。

 選挙といえば握手というのが通り相場だが、首相はまるで得点を決めたスポーツ選手のように、行く先々で有権者にハイタッチを促して回っている。本人は自信と余裕を示しているつもりかもしれない。が、どうにも痛々しく感じてしまうのはなぜだろう。

「雇用と賃金は確実に良くなっている」

 アベノミクスをそう自画自賛しても、国民は経済の悪化を肌で感じている。

「生涯で一番健康だ」と健康不安説を否定しても、“無理しているな”とわかる。行動でも言葉でも、無理に無理を重ねて安倍政権の2年間の実績を演出しようとしているが、それが砂上の楼閣でしかないことが有権者には丸見えなのだ。だから痛々しい。

 それに比べると、スキャンダルで首相にクビを切られた女性大臣のほうが演技派だ。

 小渕優子・前経産相は地元の出陣式でしっかり涙を流して見せ、父の代からの後援者たちの同情心をわし掴みにした。

 松島みどり・前法相もトレードマークの赤いジャケットを解禁、これまでちっとも頭を下げなかった猛女が街頭で最敬礼して不祥事を詫びた。

●撮影/太田真三

※週刊ポスト2014年12月19日号

関連記事

トピックス

現地取材でわかった容疑者の素顔とは──(勤務先ホームページ/共同通信)
【伊万里市強盗殺人事件】同僚が証言するダム・ズイ・カン容疑者の素顔「無口でかなり大人しく、勤務態度はマジメ」「勤務外では釣りや家庭菜園の活動も」
NEWSポストセブン
中村七之助の熱愛が発覚
《元人気芸妓とゴールイン》中村七之助、“結婚しない”宣言のルーツに「ケンカで肋骨にヒビ」「1日に何度もキス」全力で愛し合う両親の姿
NEWSポストセブン
週刊ポストの名物企画でもあった「ONK座談会」2003年開催時のスリーショット(撮影/山崎力夫)
《巨人V9の真実》400勝投手・金田正一氏が語っていた「長嶋茂雄のすごいところ」 国鉄から移籍当初は「体の硬さ」に驚くも、トレーニングもケアも「やり始めたら半端じゃない」
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
《まさかの“続投”表明》田久保眞紀市長の実母が語った娘の“正義感”「中国人のペンションに単身乗り込んでいって…」
NEWSポストセブン
大谷が購入したハワイの別荘の広告が消えた(共同通信)
【スクープ】大谷翔平「25億円ハワイ別荘」HPから本人が消えた! 今年夏完成予定の工期は大幅な遅れ…今年1月には「真美子さん写真流出騒動」も
NEWSポストセブン
フランクリン・D・ルーズベルト元大統領(写真中央)
【佐藤優氏×片山杜秀氏・知の巨人対談「昭和100年史」】戦後の日米関係を形作った「占領軍による統治」と「安保闘争」を振り返る
NEWSポストセブン
運転席に座る広末涼子容疑者
《追突事故から4ヶ月》広末涼子(45)撮影中だった「復帰主演映画」の共演者が困惑「降板か代役か、今も結論が出ていない…」
NEWSポストセブン
江夏豊氏(右)と工藤公康氏のサウスポー師弟対談(撮影/藤岡雅樹)
《サウスポー師弟対談》江夏豊氏×工藤公康氏「坊やと初めて会ったのはいつやった?」「『坊や』と呼ぶのは江夏さんだけですよ」…現役時代のキャンプでは工藤氏が“起床係”を担当
週刊ポスト
殺害された二コーリさん(Facebookより)
《湖の底から15歳少女の遺体発見》両腕両脚が切断、背中には麻薬・武装組織の頭文字“PCC”が刻まれ…身柄を確保された“意外な犯人”【ブラジル・サンパウロ州】
NEWSポストセブン
山本由伸の自宅で強盗未遂事件があったと報じられた(左は共同、右はbackgrid/アフロ)
「31億円豪邸の窓ガラスが破壊され…」山本由伸の自宅で強盗未遂事件、昨年11月には付近で「彼女とツーショット報道」も
NEWSポストセブン
佳子さまも被害にあった「ディープフェイク」問題(時事通信フォト)
《佳子さまも標的にされる“ディープフェイク動画”》各国では対策が強化されるなか、日本国内では直接取り締まる法律がない現状 宮内庁に問う「どう対応するのか」
週刊ポスト
『あんぱん』の「朝田三姉妹」を起用するCMが激増
今田美桜、河合優実、原菜乃華『あんぱん』朝田三姉妹が席巻中 CM界の優等生として活躍する朝ドラヒロインたち
女性セブン