スポーツ

人気力士・舛ノ山から受けた壮絶イジメ 元力士が決意の告発

 大相撲1月場所では、白鵬が大鵬の持つ優勝回数記録を上回る「33」を達成するなど満員御礼が続き、大相撲人気の復活がいわれているが、組織の抱える旧態依然とした体質は変わっていない。1月26日発売の週刊ポスト(2月6日号)で千賀ノ浦部屋に所属していた元力士のA氏が、同部屋の十両力士・舛ノ山(24)から壮絶なイジメを受けていたことを告白している。

 舛ノ山は2006年7月に初土俵。2012年7月場所では11勝を挙げて敢闘賞に輝いた。現在は十両だが、2014年5月まで幕内をつとめていた。子供の頃から息が上がりやすく、「心房中隔欠損」の疑いがあると診断され、「20秒しか戦えない力士」として話題にもなった。サインを求めるファンが絶えない人気力士だ。

 角界には稽古中のしごきを意味する「かわいがり」という言葉がある。だが、舛ノ山の暴行は土俵の外でのものが大半だった。A氏は同誌にこう語っている。

「ひどかったのは噛みつきです。部屋に呼ばれて『くつろげよ』といわれて寝かされると、いきなり腫れるほど頬を噛まれました。乳首を噛まれて痕が残ったこともあるし、耳を噛んでくることもあった」(A氏)

 風呂場でタオルで首を絞められたり、クイズと称して問題を出され、間違えるとエアガンで撃たれることもあったという。

 同誌はA氏の告白の他にも、別の被害力士・B氏の証言も掲載し、舛ノ山と千賀ノ浦親方に直撃取材している。

 過去、相撲協会は暴行問題に限らず、八百長問題、薬物使用問題などでもこうした疑惑や問題提起に正対せず、名ばかりの「仲間内の調査」で問題を隠蔽してきた歴史がある。北の湖理事長以下、協会幹部が自分たちの非常識ぶりを自覚していないのだとすれば、組織の再生など訪れない、と同誌は警鐘を鳴らしている。

関連キーワード

関連記事

トピックス

11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(右/読者提供)
【足立区11人死傷】「ドーンという音で3メートル吹き飛んだ」“ブレーキ痕なき事故”の生々しい目撃談、28歳被害女性は「とても、とても親切な人だった」と同居人語る
NEWSポストセブン
愛子さま(写真/共同通信社)
《中国とASEAN諸国との関係に楔を打つ第一歩》愛子さま、初の海外公務「ラオス訪問」に秘められていた外交戦略
週刊ポスト
グラビア界の「きれいなお姉さん」として確固たる地位を固めた斉藤里奈
「グラビアに抵抗あり」でも初挑戦で「現場の熱量に驚愕」 元ミスマガ・斉藤里奈が努力でつかんだ「声のお仕事」
NEWSポストセブン
「アスレジャー」の服装でディズニーワールドを訪れた女性が物議に(時事通信フォト、TikTokより)
《米・ディズニーではトラブルに》公共の場で“タイトなレギンス”を普段使いする女性に賛否…“なぜ局部の形が丸見えな服を着るのか” 米セレブを中心にトレンド化する「アスレジャー」とは
NEWSポストセブン
日本体育大学は2026年正月2日・3日に78年連続78回目の箱根駅伝を走る(写真は2025年正月の復路ゴール。撮影/黒石あみ<小学館>)
箱根駅伝「78年連続」本戦出場を決めた日体大の“黄金期”を支えた名ランナー「大塚正美伝説」〈1〉「ちくしょう」と思った8区の区間記録は15年間破られなかった
週刊ポスト
「高市答弁」に関する大新聞の報じ方に疑問の声が噴出(時事通信フォト)
《消された「認定なら武力行使も」の文字》朝日新聞が高市首相答弁報道を“しれっと修正”疑惑 日中問題の火種になっても訂正記事を出さない姿勢に疑問噴出
週刊ポスト
地元コーヒーイベントで伊東市前市長・田久保真紀氏は何をしていたのか(時事通信フォト)
《シークレットゲストとして登場》伊東市前市長・田久保真紀氏、市長選出馬表明直後に地元コーヒーイベントで「田久保まきオリジナルブレンド」を“手売り”の思惑
週刊ポスト
ラオスへの公式訪問を終えた愛子さま(2025年11月、ラオス。撮影/横田紋子)
《愛子さまがラオスを訪問》熱心なご準備の成果が発揮された、国家主席への“とっさの回答” 自然体で飾らぬ姿は現地の人々の感動を呼んだ 
女性セブン
26日午後、香港の高層集合住宅で火災が発生した(時事通信フォト)
《日本のタワマンは大丈夫か?》香港・高層マンション大規模火災で80人超が死亡、住民からあがっていた「タバコの不始末」懸念する声【日本での発生リスクを専門家が解説】
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「金の無心をする時にのみ連絡」「断ると腕にしがみついて…」山上徹也被告の妹が証言した“母へのリアルな感情”と“家庭への絶望”【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
被害者の女性と”関係のもつれ”があったのか...
《赤坂ライブハウス殺人未遂》「長男としてのプレッシャーもあったのかも」陸上自衛官・大津陽一郎容疑者の “恵まれた生育環境”、不倫が信じられない「家族仲のよさ」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 習近平をつけ上がらせた「12人の媚中政治家」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 習近平をつけ上がらせた「12人の媚中政治家」ほか
NEWSポストセブン