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シンガポール元首相リー・クアンユー氏の親日エピソード紹介

 小国シンガポールを東南アジアの金融・貿易センターに成長させたリー・クアンユー元首相が、3月23日、この世を去った。

 リー氏は1923年、当時イギリスの植民地だったシンガポールの華僑の家に生まれた。留学先のケンブリッジ大学を首席で卒業し、弁護士を経て、1963年に連邦国家マレーシアのシンガポール州政府首相に就任。1965年のシンガポール独立に際して初代首相に就任し、1990年まで25年間にわたって首相を務めた。退任後も上級相や顧問相として国家運営に関わり、国内のみならずアジアの重鎮として大きな存在感を示してきた。

 建国時わずか516ドルだったシンガポールの1人当たりGDP(国内総生産)は、2014年には5万6200ドル強と100倍以上に伸び、日本の約3万7500ドルをも大きく上回る。リー氏がいかに偉大な指導者だったかがわかる。

 資源のない小国をいかに発展させ、豊かにしていくか。リー氏がモデルにしたのは日本だった。50年に及ぶ交流があった明石康・元国連事務次長がいう。

「彼は親日家で、シンガポールの国家運営の手本として、戦後奇跡的な復興を遂げた日本に熱い眼差しを送っていました。とくに日本の労働者については、水準が非常に高いと70年代から評価していた」

 1995年には雑誌『SAPIO』での大前研一氏との対談で、日本についてこう述べている。

「現代史上、日本は最も驚嘆すべき国の1つだと思います。なぜなら、あなた方は1868年(明治維新)を出発点に封建時代から近代社会への適合に着手し、ロシア海軍を打ち破った1905年(日露戦争)までの37年間で、それを達成することができたからです。あなた方はまた、1945年の全面的な崩壊から30年で再興することに成功しました」

※週刊ポスト2015年4月10日号

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