ライフ

野菜の保存の工夫 野菜室に練りわさび、米の保存にはカイロ

 いよいよ春が到来。目にも鮮やかな春野菜が並ぶ時期になるが、暖かくなるにつれて実は野菜の保存に工夫が必要にもなる。そこで、消費生活アドバイザーの丸山晴美さん(41才)に、野菜の保存方法について聞いた。

「安価な粉練りわさびをペットボトルのフタなどに盛って、野菜室の隅に置くと野菜が長く持ちます」

 わさびの殺菌作用で雑菌が繁殖しにくいため、野菜が長持ちするという。また、農家の岡田誠三さんは、たけのこの保存方法を教えてくれた。

「たけのこを冷凍するとスカスカになってしまいますが、砂糖をまぶすだけで、たけのこの味を損なわないうえ、スカスカ感がありません」

〈冷凍の手順〉
【1】あく抜きしたたけのこは5mmぐらいの厚さに切り、料理が甘くなりすぎない程度の砂糖をパラパラとまぶし、よく混ぜる。

【2】1回分ずつビニール袋に入れ、冷凍庫へ。

 さらに、東京青果の加藤宏一さんは、じゃがいもの保存方法をこう語る。

「りんごやアボカドはじゃがいもの芽の生育を抑えてくれるエチレンガスを放出するので、いっしょに保管すると効果てきめん」

 たとえばりんごの場合、段ボールに入れた5~10個のじゃがいもに対して、1個が目安。風通しのいい冷暗所で保存を。

「長持ちさせる対策はなにもしていない!」という方も少なくないだろう米にも効果てきめんの保存方法があるという。

「米や玄米を入れた密閉袋に未使用の使い捨てカイロを入れると、カイロの中の鉄と空気中の酸素が結合し、密閉袋を酸欠状態に。コクゾウムシなどの虫がわきにくく、鮮度も保てます」(農業・今井虎太郎さん)

 目安は米30kgに対して使い捨てカイロ1個。半年ごとの交換が目安。また、乾燥させたドクダミも虫除け効果がある(農業・小林鉄男さん)とか。料理への活用の幅が広いきゅうりにも保存のコツがあるという。

「薄切りにして塩もみしたきゅうりをしっかり絞って冷凍。食べる時は完全に解凍するとくったりしてしまうので、半解凍ぐらいで食べるとシャキシャキとした食感でおいしいんです」(農業・塩木由里さん)

 酢の物、ポテトサラダなどを作るときに重宝しそう。

 なかなか使い切ることができないしょうが。こちらにも保存の秘訣があるという。

「しょうがはよく洗って、皮ごと一片ずつに切り、ラップを巻いて冷凍保存。すりおろす場合、解凍の必要はなく、そのまますりおろせばOK」(丸山さん)

 凍らせると細胞が破壊され皮が弱くなるので、生の状態よりしぼり汁が増える。

※女性セブン2015年4月16日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

高校時代の安福久美子容疑者(右・共同通信)
《「子育ての苦労を分からせたかった」と供述》「夫婦2人でいるところを見たことがない」隣人男性が証言した安福容疑者の“孤育て”「不思議な家族だった」
活動再開を発表した小島瑠璃子(時事通信フォト)
《輝く金髪姿で再始動》こじるりが亡き夫のサウナ会社を破産処理へ…“新ビジネス”に向ける意気込み「子供の人生だけは輝かしいものになってほしい」
NEWSポストセブン
中国でも人気があるキムタク親子
《木村拓哉とKokiの中国版SNSがピタリと停止》緊迫の日中関係のなか2人が“無風”でいられる理由…背景に「2025年ならではの事情」
NEWSポストセブン
トランプ米大統領によるベネズエラ攻撃はいよいよ危険水域に突入している(時事通信フォト、中央・右はEPA=時事)
《米vs中ロで戦争前夜の危険水域…》トランプ大統領が地上攻撃に言及した「ベネズエラ戦争」が“世界の火薬庫”に 日本では報じられないヤバすぎる「カリブ海の緊迫」
週刊ポスト
ケンダルはこのまま車に乗っているようだ(ケンダル・ジェンナーのInstagramより)
《“ぴったり具合”で校則違反が決まる》オーストラリアの高校が“行き過ぎたアスレジャー”禁止で波紋「嫌なら転校すべき」「こんな服を学校に着ていくなんて」支持する声も 
NEWSポストセブン
24才のお誕生日を迎えられた愛子さま(2025年11月7日、写真/宮内庁提供)
《12月1日に24才のお誕生日》愛子さま、新たな家族「美海(みみ)」のお写真公開 今年8月に保護猫を迎えられて、これで飼い猫は「セブン」との2匹に 
女性セブン
新大関の安青錦(写真/共同通信社)
《里帰りは叶わぬまま》新大関・安青錦、母国ウクライナへの複雑な思い 3才上の兄は今なお戦禍での生活、国際電話での優勝報告に、ドイツで暮らす両親は涙 
女性セブン
東京ディズニーシーにある「ホテルミラコスタ」で刃物を持って侵入した姜春雨容疑者(34)(HP/容疑者のSNSより)
《夢の国の”刃物男”の素顔》「日本語が苦手」「寡黙で大人しい人」ホテルミラコスタで中華包丁を取り出した姜春雨容疑者の目撃証言
NEWSポストセブン
石橋貴明の近影がXに投稿されていた(写真/AFLO)
《黒髪からグレイヘアに激変》がん闘病中のほっそり石橋貴明の近影公開、後輩プロ野球選手らと食事会で「近影解禁」の背景
NEWSポストセブン
秋の園遊会で招待者と歓談される秋篠宮妃紀子さま(時事通信フォト)
《陽の光の下で輝く紀子さまの“レッドヘア”》“アラ還でもふんわりヘア”から伝わる御髪への美意識「ガーリーアイテムで親しみやすさを演出」
NEWSポストセブン
ニューヨークのイベントでパンツレスファッションで現れたリサ(時事通信フォト)
《マネはお勧めできない》“パンツレス”ファッションがSNSで物議…スタイル抜群の海外セレブらが見せるスタイルに困惑「公序良俗を考えると難しいかと」
NEWSポストセブン
中国でライブをおこなった歌手・BENI(Instagramより)
《歌手・BENI(39)の中国公演が無事に開催されたワケ》浜崎あゆみ、大槻マキ…中国側の“日本のエンタメ弾圧”相次ぐなかでなぜ「地域によって違いがある」
NEWSポストセブン