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不要な保険加入が明らかになってもすぐの解約は得策ではない

 かつて、営業マンや生保レディのいうがままに、なんとなく入ってしまった保険もあることだろう。だが、保険はマイホームに次ぐ人生で大きな買い物になる。だからこそ保険の見直しも必要である。見直しの判断にあたり、『実名大公開! 入ってはいけない生命保険』(宝島社刊)の著者で国際保険総合研究所所長の三田村京氏は、以下8点のチェックポイントを指摘する。

【1】60歳・65歳になると消えてしまう保険ではないか
【2】平均寿命・平均余命を無視した保険ではないか
【3】保障の中に「更新型」の保険がないか
【4】保険料が「終身払込」ではないか
【5】死亡保険に「医療保障」が組み込まれていないか
【6】満年齢が適用されない保険会社ではないか
【7】「一時払い」の保険ではないか
【8】難解な設計書・保険証券ではないか

 チェックに当てはまったからといってすぐに「ダメ保険」というわけではないが、数十年後に後悔しないためにも、自身のライフプランと合わせて確認しておくべきだ。

 では、ニーズと合わない不要な保険に加入してしまっていた場合はどうすればいいのか。まず、その保険がどんなにダメだと思っても、早まってすぐに解約するのは得策ではない。次にどういう保険に加入すべきかを探すのが先決だ。

 すぐに解約してはいけないのは、自分に合わない保険といえど保障はあるからだ。引っ越しの際に部屋を飛び出してから新居を探すことがないのと同じである。仮に良い保険を見つけたとしても、健康上の理由から契約できないケースもある。

 新しい生保を探す際、いろいろな商品を扱っている窓口に行って相談するのは悪いことではない。だが、「あなたにとって良い商品」よりも「売りやすい商品」を勧めてくる可能性は捨てきれない。

「私がお勧めしたいのは、自分だけ、あるいは夫婦だけで、次に加入すべき保険はどれがいいかを探し出すことです。代理店や保険のセールスマンには、『このチェックリストに当てはまっているか調べてほしい』と問い合わせるのはありでしょう。その際には、仮に他の商品を勧められても、惑わされずに『チェック項目を確認すること』だけに集中することが大事です」(三田村氏)

 もしもの時のために生命保険に加入することは重要だ。しかし、そのために不必要な金を払って生活を苦しくするのは本末転倒。そして見直す時期は早ければ早いほど良い。

※週刊ポスト2015年4月17日号

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