ビジネス

コンビニ業界でセブンイレブンが圧勝の理由を大前研一氏解説

セブンイレブンが圧倒的強さを誇る理由は

 セブン-イレブンに続きファミリーマートもローソンもドーナツ販売を開始するなど、コンビニエンスストア業界の熾烈な競争はまだしばらく続きそうだ。とはいえ、業績の上ではセブン-イレブンの圧勝が続いている。なぜ、それほどセブン-イレブンが強いのか、大前研一氏が解説する。

 * * *
 コンビニエンスストア業界3位のファミリーマートと同4位のサークルKサンクスを傘下に持つユニーグループ・ホールディングスが、経営統合に向けた協議を進めている。両社が統合すると、ファミリーマートとサークルKサンクスを合わせた店舗数は1万7681店に達し、セブン-イレブン・ジャパンの1万7491店(いずれも2月末時点)を上回って業界トップに躍り出る。

 だが、店舗数で1位になっても、全店売上高(2014年2月期)はセブン-イレブンが3兆7812億円、ファミリーマート・サークルKサンクス連合は2兆7409億円で、約1兆円もの差がある。その理由は簡単だ。コンビニの実力を示す1店舗あたりの平均日販(1日の平均売上高/2014年2月~11月期)が、セブン-イレブンは約66万円なのに対し、ファミリーマートは約51万円、サークルKサンクスは約44万円でしかないからだ。

 ちなみに、現在業界2位のローソンは店舗総数が1万2276店、全店売上高が1兆9373億円、平均日販が約54万円である。

 なぜ、セブン-イレブンと他のコンビニの平均日販に、これほどの差がついているのか? 本来、コンビニの売り上げは立地で決まるはずなのに、なぜそうなっていないのか? 弁当類、惣菜類、スイーツなどのオリジナル商品、およびプライベートブランド(PB)商品(小売店が企画して独自に、あるいはメーカーと共同開発して販売している商品)に差があるからだ。

 コンビニは一見、看板のデザインと色が違うだけの、ナショナルブランド(NB)商品(メーカーが企画、製造して全国規模で販売している商品)を並べている大きな冷蔵庫のように見えるかもしれない。だが、ナショナルブランドだけなら、どのコンビニも差はないので差別化要因にならない。ATM(現金自動預け払い機)やコピー機も、どこのコンビニにも置いてある。

関連記事

トピックス

東京都慰霊堂を初めて訪問された天皇皇后両陛下と長女・愛子さま(2025年10月23日、撮影/JMPA)
《母娘の追悼ファッション》皇后雅子さまは“縦ライン”を意識したコーデ、愛子さまは丸みのあるアイテムでフェミニンに
NEWSポストセブン
2023年に結婚を発表したきゃりーぱみゅぱみゅと葉山奨之
「傍聴席にピンク髪に“だる着”姿で現れて…」きゃりーぱみゅぱみゅ(32)が法廷で見せていた“ファッションモンスター”としての気遣い
NEWSポストセブン
渡邊渚さんの最新インタビュー
渡邊渚さんが綴る「PTSDになった後に気づいたワーク・ライフ・バランスの大切さ」「トップの人間が価値観を他者に押しつけないで…」
NEWSポストセブン
女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKI(右/インスタグラムより)
《趣里が待つ自宅に帰れない…》三山凌輝が「ネトフリ」出演で超大物らと長期ロケ「なぜこんなにいい役を?」の声も温かい眼差しで見守る水谷豊
NEWSポストセブン
ルーヴル美術館での世紀の強奪事件は瞬く間に世界を駆け巡った(Facebook、HPより)
《顔を隠した窃盗団4人組》ルーブル美術館から総額155億円を盗んだ“緊迫の4分間”と路上に転がっていた“1354個のダイヤ輝く王冠”、地元紙は「アルセーヌ・ルパンに触発されたのだろう」
NEWSポストセブン
活動休止状態が続いている米倉涼子
《自己肯定感が低いタイプ》米倉涼子、周囲が案じていた“イメージと異なる素顔”…「自分を追い込みすぎてしまう」
NEWSポストセブン
松田聖子のモノマネ第一人者・Seiko
《ステージ4の大腸がんで余命3か月宣告》松田聖子のものまねタレント・Seikoが明かした“がん治療の苦しみ”と“生きる希望” 感激した本家からの「言葉」
NEWSポストセブン
“ムッシュ”こと坂井宏行さんにインタビュー(時事通信フォト)
《僕が店を辞めたいわけじゃない》『料理の鉄人』フレンチの坂井宏行が明かした人気レストラン「ラ・ロシェル南青山」の閉店理由、12月末に26年の歴史に幕
NEWSポストセブン
森下千里衆院議員(共同通信社)
《四つん這いで腰を反らす女豹ポーズに定評》元グラドル・森下千里氏「政治家になりたいなんて聞いたことがない」実親も驚いた大胆転身エピソード【初の政務三役就任】
NEWSポストセブン
ナイフで切りつけられて亡くなったウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(Instagramより)
《19年ぶりに“死刑復活”の兆し》「突然ナイフを取り出し、背後から喉元を複数回刺した」米・戦火から逃れたウクライナ女性(23)刺殺事件、トランプ大統領が極刑求める
NEWSポストセブン
『酒のツマミになる話』に出演する大悟(時事通信フォト)
『酒のツマミになる話』が急遽差し替え、千鳥・大悟の“ハロウィンコスプレ”にフジ幹部が「局の事情を鑑みて…」《放送直前に混乱》
NEWSポストセブン
『週刊文春』によって密会が報じられた、バレーボール男子日本代表・高橋藍と人気セクシー女優・河北彩伽(左/時事通信フォト、右/インスタグラムより)
「近いところから話が漏れたんじゃ…」バレー男子・高橋藍「本命交際」報道で本人が気にする“ほかの女性”との密会写真
NEWSポストセブン