テレビでは、BPOで審議されないように、先回りして問題になりそうな表現や演出を自主規制することが増えている。
『ガキの使いやあらへんで!!』(日本テレビ系)がBPOで審議入りした際、ダウンタウンの松本人志は、
「規制がなかったらアカンとは思うが、サービス精神からちょっとはみ出してしまうことをなしにしてしまうと、テレビは毒にも薬にもならなくなる」と危機感を示した。
ワイドショーのスタッフはこう言う。
「ゴーストライター問題を起こした佐村河内守さんが、自身をネタにした『IPPONグランプリ』(フジテレビ系)についてBPOに人権侵害を申し立てたり、女子中学生とLINEして問題になった大阪府議が、『スッキリ!!』(日本テレビ系)でテリー伊藤に『キモい』と言われたことに申し立てしたり、批判される側がBPOを使ってそれを止めようとする傾向があり、番組側もそれを少なからず気にして歯止めをかけてしまいます」
※SAPIO2015年5月号