エスパー:1992年ですね、月曜日のレギュラーに抜擢されたんだけど、たった5週間で降ろされちゃったんです。ボウリングの球を息を吹きかけて転がそうとしたけど失敗。小指でダンボールを破るのは成功したけど、工藤兄弟もできちゃって(笑い)。そういうのが、タモリさんはイラッときたんでしょうね。「お前もう帰れ!」って言われました。タモリさんって嫌いな人に対しては好きなものを尋ねるんだそうです。「エスパー、好きな食べ物なに?」って訊くから、「酒とケーキ」って言ったら、「うわっ、気持ち悪い!」って。

――今も嫌われたまま?

エスパー:ゲストではその後7回出演しているんですけど、『笑っていいとも!』が終了する1年前に、収録が終わってから(笑福亭)鶴瓶さんに呼ばれたんです。そこにタモリさんがいて、鶴瓶さんがタモリさんに、「伊東は努力家で、すごく頑張ってるんだ」って言ってくれて。そうしたらタモリさんは、「俺はお前のことを誤解していた」って認めてくれて、和解できたんです。嬉しかったですね。いいとも出演時の写真もあるんですよ。タモリさん、爆笑問題さん、ふかわりょうさん、吉川ひなのさんと一緒に写っているもので、林家ぺー・パー子師匠夫妻が撮ってくれたんです。大事にしています。

――ブレイクは、1997年『投稿!特ホウ王国2』(日本テレビ系)、『めちゃ×2イケてるッ!』の流れでしょうか?

エスパー:そうです、年収が1000万を超えたのはこの辺り。それまでは200万円以下のこともありました。やっと家賃7万円のコーポに引っ越せましたね。それまでは、3畳間のワンルームに住んだりもしたんですよ。でも、住居にお金をかけるほうではないですね。年収が2000万になった今のマンションは、3LDKですけど、家賃15万円しないんです。

――『投稿!特ホウ王国2』は体を張っていましたね。

エスパー:3回くらい、本気で死にかけました。第1回はエアバック空中浮揚に挑戦して、何メートルか垂直にすごい勢いで飛んだんですよ。背中から床に落ちて、全治1か月半の怪我をしました。5分間気絶していたそうです、泡を吹いて。

――ひとつ間違えば大事故でしたね。

エスパー:2回目はもっとひどくて、サーフボードをジェットボードにしようという企画。サーフボードを抱いて重さ40kgの消火器を背負い、その勢いで湖の向こう岸まで渡ろうとしたのですが、ひっくり返って沈んじゃったんですよ。消火器が重くて浮かばなくて、水は冷たいし息は苦しいし、藻で濁っていて岸の方向がわからないんです。アナウンサーの松永二三男さんが、「バカヤロー、伊東さんが死んじゃったじゃないか!」って叫んでいて。その声のほうに、湖底で沈みながら匍匐前進したんです。松永さんの声が聞こえなかったら、ここにいなかったかもしれませんね(笑い)。

【エスパー伊東】
1960年12月26日生まれ。東京出身。主宰した「不思議サークル」をきっかけに、テレビデビュー。『投稿!特ホウ王国2』(日本テレビ系)、『めちゃ×2イケてるッ!』(フジテレビ系)でブレイク。”爆裂ゴム手袋鼻息割り””ビールをジョッキで3杯一気飲みした後30回転しても目が回らない男”など、体を張ったパフォーマンスで人気を博し、ネタの数は200以上。現在、結婚式営業を中心に活躍中。http://www.anet-yokyo.jp/

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